安定した職業の代表格の実態は?
地方公務員は、都道府県や市町村などの地方自治体で働きます。公務員の大半は地方公務員で、8割以上を占めています。
国家公務員と同じように、地方公務員になるためには、試験に合格する必要があります。地方公務員試験は、各自治体が独自で行っているため、自治体ごとに内容に違いがありますが、その難易度で「地方上級」、「地方中級」、「地方初級」に分かれています。目安として上級は大学卒業程度、中級は短大・専門学校卒業程度、初級は高校卒業程度のレベルの試験内容となっています。
公務員として出世コースに乗れるのは上級です。初級・中級は現場が活動の場になり、本庁ではなく出先機関で働くことが多いです。地方公務員の仕事は、福祉や教育、産業振興、町おこしなど、その自治体に密着した業務に携わります。国家公務員が国の様々な機関を運営するのに対して、地方公務員は住民のニーズに応えるために働くという違いがあるのです。
給与は働いている自治体によって違いがあります。2020年の総務省の調査データでは、東京都の平均月収46万円が最上位、最下位は沖縄県の37万円でした。30代半ばの平均月収はおおよそ32万~37万円で、年収にすれば、一般的国家公務員にも負けていない額を手に入れることができます。他にも手当が充実しているのも特徴で、通勤手当、住居手当、扶養手当、調整手当、管理職手当など種類が豊富です。
地方公務員の給与には、「企業規模100人以上かつ事業所規模50人以上」の民間企業の平均に合わせるという基準があります。このため、地方公務員は高い額の給与をもらえているのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 職業と給料の話』
【書誌情報】
『図解 職業と給料の話』
著者:高田晃一
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公開日:2022.04.05