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『旧約聖書』と『新約聖書』はどう違うの?【世界の宗教】

Text:星川啓慈

ヘブライ人の歴史とイエスの言行など

キリスト教の聖典とされるのが、『旧約聖書(きゅうやくせいしょ)』と『新約聖書(しんやくせいしょ)』です。このうち『旧約聖書』は、もともとユダヤ教の聖典であったものがキリスト教に取り込まれ、「神との古い契約の書」という意味で「旧約」の名で呼ばれるようになりました。

『旧約聖書』の根幹をなすのは、ヘブライ人の歴史であり、それをいかにとらえるかという歴史観です。全39巻の文書で構成されていますが、そのなかの「モーセ五書(律法書)」では、天地創造から人類の誕生、イスラエル王国の誕生と分裂、*バビロンの捕囚(ほしゅう)などのヘブライ人の歴史が述べられています。

『旧約聖書』に対して、「神との新しい契約」という意味の『新約聖書』は、下図にあるように全27巻の文書からなっています。冒頭には、イエスの言行を記録する4巻の「福音書」が配されています。次に、イエスにつき従った初期の使徒たちの活躍を記録した「使徒言行録(しとげんこうろく)」が収録されています。

そして、最後にあるのが「ヨハネの黙示録(もくしろく)」です。その内容は、世界の終わりとイエスの勝利を詳細に語るもので、迫害に苦しむ信者を勇気づけ、信仰の最終的な勝利を暗示するものといわれています。

『新約聖書』を構成する多様な文書は、イエスの言行と初期のキリスト教における重要な証言や伝承を書きとどめたものです。もともと、その内容は一様ではありませんでしたが、イエスの死後100年ほどの間に各種の記録・伝承が集積された結果、まとめられたのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の宗教』
監修:星川啓慈 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1956年生まれ。1984年、筑波大学大学院哲学・思想研究科博士課程単位取得退学。1990年、日本宗教学会賞受賞。現在、大正大学文学部教授。博士(文学)。専門は宗教学・宗教哲学。主な著書に、『言語ゲームとしての宗教』(勁草書房、1997年)、『宗教と〈他〉なるもの』(春秋社、2011年)、『宗教哲学論考』(明石書店、2017年)、『増補 宗教者ウィトゲンシュタイン』(法藏館、2020年)など。


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