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キリスト教で最も大切な行事は何?【世界の宗教】

Text:星川啓慈

最も重要なのがクリスマスとイースター

キリスト教では数多くの記念日が設定され、下図にあるようなさまざまな行事や祭事が行なわれます。これらの多くは、イエスの降誕(こうたん)、受難(じゅなん)、復活(ふっかつ)という一連の聖なる出来事に由来し、それらを追体験させる内容となっています。

このなかで最も重視されるのが、イエスの降誕を祝うミサであるクリスマス(降誕祭)と、復活を祝うイースター(復活祭=ふっかつさい)の二つです。

クリスマスは、ご存知のように毎年12月25日に行なわれますが、歴史的にはイエスの生年月日は明らかになっていません。ローマ・カトリック教会がこの日をイエスの誕生日としたのは、冬至を境として太陽が勢いを取り戻すという季節の周期が正義の回復をイメージさせることから、ローマで古くから行なわれていた冬至の祭りと結びつけたのだと考えられています。

一方復活祭は、十字架で死んだイエスが3日に復活した奇跡を記念するもので、特定の日づけは決められていませんが、春分のあと最初に訪れる満月の、次の日曜日に行なわれます。復活祭の前1週間を受難週と呼び、キリスト教徒はすべの人間の罪を背負ったイエスをしのびます。

復活祭当日には、ゆで卵の殻に鮮やかな色彩を施したイースターエッグをつくり、その卵を庭や家のなかに隠して子どもたちに探させるという遊びもします。

また、復活祭前40を四旬節(しじゅんせつ)(レント)といい、イエスが荒野で断食したことにちなんで、この期間、キリスト教徒は食事制限などによりイエスの苦しみを分かち合うことも行なわれました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の宗教』
監修:星川啓慈 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1956年生まれ。1984年、筑波大学大学院哲学・思想研究科博士課程単位取得退学。1990年、日本宗教学会賞受賞。現在、大正大学文学部教授。博士(文学)。専門は宗教学・宗教哲学。主な著書に、『言語ゲームとしての宗教』(勁草書房、1997年)、『宗教と〈他〉なるもの』(春秋社、2011年)、『宗教哲学論考』(明石書店、2017年)、『増補 宗教者ウィトゲンシュタイン』(法藏館、2020年)など。


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