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日本に住んでいる以上知っておきたい!火山が日本にこれほど多いワケ【地学の話】

マグマはプレートの沈み込みによってつくられる

日本列島は火山列島です。火山の出現する場所をたどっていくと、北海道からは千島列島をとおりカムチャツカ半島にいたります。さらに、アリューシャン列島からアラスカをとおり、アメリカ合衆国西部のカスケード山脈に達します。

アメリカ合衆国西部からは、さらにメキシコをとおり、中央アメリカから南アメリカの太平洋沿岸にまで出現します。九州からたどると、琉球列島をとおり、台湾を経てフィリッピンにいたります。このように火山は環太平洋地域に多くみられます。

実は、厳密にいうと、環太平洋といっても、火山列は太平洋縁辺の海溝にそって分布しているのです。太平洋のそばでも、海溝のない場所には火山列はみられません。海溝はプレートの沈み込む場所ですから、こうした火山はプレート沈み込みと関係してできたといえます。では、どうしてプレートが沈み込む場所でマグマができるのでしょうか?

冷えて重くなったプレートが沈み込んでいく場所は、冷たい対流の下降部に相当します。したがって、そのような場所で熱いマグマが生成されることは考えにくい。なのに、どうしてそこでマグマが生成されるのでしょうか?

冷たいプレートが沈み込むと、プレートの上部のマントルがプレートに引きずられていっしょに沈んでいきます。すると、それを埋めるようにマントル深部から高温のマントルが上昇してきます。これを補償流とか反転流と呼びます。

さらに、海水と長い間接してきたために水を含んでいる沈み込んだプレートの上面からは、脱水した水が上昇し、上位にある高温のマントルに供給され、マントルが融けやすくなります。これが、沈み込みプレート境界でマグマが形成されるメカニズムと考えられています。一方、熱いプレートが沈み込む場合には、プレート最上位にある玄武岩質の海洋地殻が融けてマグマが形成されることもあるのです。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 地学の話』

【書誌情報】
『図解 地学の話』
著者:高橋正樹 他

地学は「地球を対象とする自然科学」の学問。ジャンルが幅広く興味深い話題も多い。地球の誕生から、火山や地震のメカニズム、異常気象や天気図、地層・化石まで、「地球物地学」「火山学」「気象学」「地質学」の4テーマに分けて解説。図解で楽しくわかりやすく勉強になる1冊。

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