太陽の表面の振動から内部の構造を推測
太陽の周
中心で起こる核融合によって巨大なエネルギーを放出
地球上の生命のほぼすべては、太陽エネルギーのおかげで生きています。人類の文明を支える化石燃料も、水力や風力などの自然エネルギーも、太陽エネルギーが変化したものなのです。
では、太陽のエネルギーはどのようにして生み出されているのでしょうか?
それは、なにかが燃えているのではありません。太陽はすでに46億年もの間エネルギーを生み出し続けています。いくら太陽が大きいとはいえ、そんなに長い間燃え続けていられる燃料は存在しません。
そもそも太陽は、地球や月のような岩盤の地殻がなく、気体でできた星なのです。
太陽エネルギーの源は、核融合です。
太陽の中心核は直径20万キロメートルで、1500万度、2500億気圧という高温・高圧状態になっています。ここで、水素原子核がヘリウム原子核に変わる核融合が起こり、巨大なエネルギーを生み出しているのです。
こうしてつくられたエネルギーは、厚さ40万キロメートルの放射層と、同じく20万キロメートルの対流層を、およそ数十万年かけて通り抜け、表面に出ます。内側から放出された光や熱で、太陽は真っ赤に燃えているように見えるのです。
太陽エネルギーは太陽風にのって宇宙空間へと放出されますが、地球に届くのはそのうちの20億分の1だといわれています。
太陽の活動は、およそ11年の周期で強弱のリズムを繰り返しています。活動が活発なときに多く現れるのが黒点です。
そして、黒点の減少と地球の氷河期には関係があることがわかっています。
シリーズ累計220万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ
図解シリーズは、右側に文章、左側に図解が乗っているので、本が苦手な人にも理解しやすい構造になっています。
図解シリーズには健康・実用だけでなく大人の学びなおしにぴったりな教養のテーマも。ぜひ手に取って確認してみてください!
気になる中身を少しだけ紹介①!「もし月がなかったら地球はどうなる?」
惑星と衛星がお互いにこれほど作用し合うのは、太陽系では地球と月だけと考えられています。そんな月がなかったら、海の満潮、干潮はもちろんのこと、地球はいまのような「命の惑星」ではなかった可能性があります。
たとえば、月の潮汐力は地球の自転スピードを遅くする作用をしています。もし月がなかったら、地球は1日8時間という猛烈なスピードで回転していたと考えられます。
そうであれば地表も海も大荒れの状態で、もし生命が誕生できたとしても、現在の人類のような進化は望めなかったでしょう。
もし月がなかったら、地球の自転軸は不規則に変化し、大規模な気候変動が起こっていたはず。このように唯一の衛星である月こそが、地球に生命の誕生をもたらしたと考えられるのです。
気になる中身を少しだけ紹介②!「宇宙の膨張は加速しているってホント?」
宇宙が膨張していることが明らかになったのは、1920年代のことです。いずれ膨張のスピードは落ち、やがて収縮していくのではないかと考えられていました。ところが、1998年。驚くべき発見がありました。それは宇宙の膨張は遅くなるどころか、加速しているというものでした。
さまざまな観測結果から、ダークエネルギーは水素やヘリウムなどの通常の物質の約18倍、ダークマターの約3倍存在すると考えられていますが、多くのことはわかっていません。しかし、このダークエネルギーが膨張する宇宙の未来に関わっていることは間違いありません。
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★地球は宇宙のどこにあるの?
★地球全体が氷に覆われていたってホント?
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いかがでしたか?本書『眠れなくなるほど面白い 図解 宇宙の話』を手にとって、お読みいただくことで、最新の宇宙の姿について知ってもらうだけでなく、日進月歩の天文学の面白さと、その魅力について知っていただければ、そしてまだまだ謎に満ちた宇宙に親しんでいただければ幸いです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 宇宙の話』
監修:渡部潤一
地球は宇宙のどこにあるの? 太陽が巨大化するってホント? 宇宙はいくつもあるの? 素朴なギモンに即答.。宇宙のナゾに迫る! 地球の生い立ちから、お隣の天体・月の謎、太陽と惑星の素顔、恒星と銀河、宇宙論まで、最新の天文学、宇宙物理学、惑星科学に踏まえてやさしく解説。豊富なイラスト、約50のテーマで、夢とロマンに満ちた、いちばん新しい宇宙の姿がよくわかります。太陽系のナゾから最新の宇宙理論まで、宇宙のフシギをズバリ解明します!
公開日:2022.10.21