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飲む人も飲まない人も知っておきたい「お酒に強い人」と「弱い人」は何が違う?【人体の不思議】

アルコールを上手く分解できるかどうかは遺伝!

お酒を飲むと酔うのは、体内でアルコールが代謝される過程でできる「アセトアルデヒド」という物質が原因です。

体内に取り込まれたアルコールは、胃と小腸から吸収されて肝臓に送られます。肝臓ではまず、アセトアルデヒドに分解され、さらに酢酸となって血液によって全身を巡り、最終的には二酸化炭素と水に分解されて汗や尿、呼気として体外に排出されます。

アセトアルデヒドの分解に必要な「アルデヒド脱水素酵素(ALDH)」には活性型と低活性・不活性型があり、お酒に弱い人はALDHの活性が生まれつき弱い(低活性)か、欠けている(不活性)ため、アセトアルデヒドをうまく分解できないのです。

そこでビールコップ1杯の飲酒でも顔が赤くなったり、吐き気、頭痛や眠くなるなどの「フラッシング反応」を引き起こします。

日本人の場合、約40%が低活性型、約4%が不活性型といわれ、半数近くが〝お酒が弱い〟人となります。ALDHのタイプは遺伝するため、両親がお酒に弱い人は無理せずお酒とつき合うことが大切です。

アルコールを飲んでいて楽しい気分になるのは、飲酒は脳内の神経物質「ドーパミン」の分泌をうながすからです。さらにストレスを抑える「セロトニン」の分泌をもうながし、楽しい気分を盛り上げると同時に、ストレスから心身を開放する働きもあるのです。

しかし、長期にわたる大量の飲酒は脂肪肝や肝硬変などの肝障害を引き起こし、アルコール依存症などの原因ともなるので、あくまで〝適量〟をたしなむようにしましょう。

毎日適量を飲酒する人は、まったく飲まない人やときどき飲む人より、心筋梗塞などの循環器系の疾患による死亡率が低いというデータもありますが、お酒にまつわる知識を知って、楽しく飲むことが肝心です。

出典:『図解 人体の不思議』監修/荻野剛志

【書誌情報】
『図解 人体の不思議』
監修:荻野剛志

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