走る
子供たちはベースランニングが大好きです。少年野球で試合に勝つ近道は、「四球を出さないこと」「盗塁をさせないこと」「盗塁をすること」と言われます。走塁技術を高めることが得点、すなわち勝利への近道になるのです。
走る練習法
ストップウォッチで「一塁駆け抜け」「二塁まで」のタイムを計測する。「本塁スタート組」と「二塁スタート組」の2組に分かれて、「ベースランニング・リレー」。直角に回るのが最短距離で一番速いのだが、物理的にそれが不可能なので、ベース前で前もって大きく回っておいて、ベース後は小さく回る。「1歩を減らす」ことで、クロスプレーのアウトがセーフに変わる。
1年生には「一塁は駆け抜けていい」「二塁と三塁は止まらなくてはいけない」と説明しても、まだ理解が及ばない。ただでさえ集中力が持続する練習は2時間が限度でもある。これが2年生になると、不思議と理解できるようになる。
投手の投球を打つ必要がなく、ティーの上に球を置いて、打って走る。また、リードや盗塁がない「ティーボール」という競技は、低学年が走塁の基礎を学ぶには最適である(NPO法人日本ティーボール協会/http://www.teeball.com/syougakuseishidou/)。
◦ひと昔前はアナログな「野球盤ゲーム」だったが、最近は「デジタル野球ゲーム」が、走塁の基礎を覚える1つの手段である。
◦スライディングの練習は、体育館の床だとソックスはよく滑るので、体育館使用が可能ならばお勧め。その他、外野の芝生、砂場など、臨機応変に。
【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和
【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和
侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。
公開日:2024.02.04