投げる
野球の華の1つに「速い球を投げること」があります。しかし、大事なのは「やみくも」に投げないことです。投手、捕手、内野手、外野手、どのポジションであっても目標に向かってコントロールよく「正確」に投げることこそ一番大事なのです。「正確」に「速い」球を投げることを心がけましょう。
投げる練習法
「バッテリー間」「塁間」「対角線」を投げる
◦低学年のバッテリー間14m、塁間21m、ダイヤモンド対角線29.70m
◦高学年のバッテリー間16m、塁間23m、ダイヤモンド対角線32.53m
実戦を考慮して、その距離を投げる練習をする。
「遠投」テストで距離を計測する
低学年はダイヤモンド対角線の29.70m越え、高学年はダイヤモンド対角線の32.53m越えを目標とする。
少年選手は、思ったところに投げられなくても、思ったところに届かなくても、みんなに合わせて後ろに下がって遠投をしたがるものだ
やみくもに距離を伸ばしても意味がない。「3球ストライクなら1メートル下がる」を繰り返していく。
投げ方がよくないと、そのまま体に染みついてしまい、あとからの修正・矯正は難しい
左右のコントロールがよくない選手には、少し上から投げさせてみる。上下のコントロールがよくない選手には、少し横から投げさせてみる。これらも1つの手法だ。
「キャッチボール・クラシック」「捕ってからすぐ投げる」練習
2人1組で、「30秒間に何球投げられるか」「10球をどのペアが一番早く投げられるか」を競う。慣れてきたら「30秒間→1分間→2分間」「10球→20球→30球」、また「2人1組→両サイド2人ずつ→両サイド3人ずつ」と増やしていくのも面白い。
【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和
【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和
侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。
公開日:2024.03.20