数学的確率と統計的確率
コイン投げは数学的確率
コインには表と裏があるので、1枚のコインを1回投げたときに起きる結果の可能性は「表が出る」か「裏が出る」か、2つの結果のうちのどちらか1つです。
したがってコインを1回投げたときに表が出る確率は、2つの可能性のうちの1つですから、2分の1になります。このような考え方から求めた確率のことを「数学的確率」といいます。
サイコロを振る場合なら、1の目が出る確率は6通りの出方のうちの1つですから、6分の1になります。
また、ジョーカーを除いたトランプ52枚からハートのエースを選ぶ確率は、52分の1です。単にエースを選ぶだけの確率なら、52分の
4(13分の1)。これらはすべて数学的確率です。
実際の結果から導き出す統計的確率
一方、1枚のコインを10回投げたとき、そのうち7回表が出たとすると、表が出る確率は10分の7になります。このような方法で求めた確率のことを「統計的確率」といいます。
野球でバッターが100打席のうち30本ヒットを打っていれば、このバッターがヒットを打つ確率は10分の3、打率3割ということ。これも統計的確率です(実際の打率計算より単純化しています)。
要するに、数学的確率というのは理論的に出した確率で、統計的確率というのは実際の結果から出した確率ということです。
出典:『マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話』
【書誌情報】
『マンガでわかる 眠れなくなるほど面白い 図解 確率の話』
著者:野口哲典(マンガ:田伊りょうき)
当社の「眠れなくなるほど面白い 図解」シリーズをよりわかりやすく解説する「マンガ図解」シリーズの第1弾! 我々の日常に深く入り込んでいる「確率」。朝の天気予報で「降水確率」を確認したり、野球シーズンには勝率や打率をチェックしたりする方もいると思います。ジャンケンやサイコロの目、ゲームのガチャやくじなどの当たる確率、人生の節目にあたる受験の合格確率やプロポーズの成功確率など、実にさまざまなシーンで「確率」の話になるのです。そんな「確率」をマンガと図で解説し、面白く読み進めながら知識を得られる一冊。「運命の出会い」を確率にするとどのくらいになるのか、最低でも一校は合格するための受験の仕方など、勉強としてではなく実際に役立つ確率の話ばかりなので、ぜひご一読ください。
公開日:2024.06.04