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ナイスショットを放つためには適正な前傾姿勢が必須な理由とは!?【「9時・4時スイング」でゴルフはすべて上手くいく/阿河徹】

Text:阿河徹

アドレス」
正しく前傾姿勢がとれていないとアドレスの時点でスイングは崩壊する

「なぜできないか」を意識の面からお話ししましたが、次に実際の動作が間違っているために、正しい当て方ができなくなってしまうケースをご紹介したいと思います。

これはアベレージクラスのアマチュアに多いのですが、アドレスの時点で正しいスイングができる可能性がなくなってしまう場合があります。正しく前傾姿勢をとれていない、ということがその最大の要素になりますが、たとえばアドレスの時点で体が起き上がってしまっていると、テークバックでグリップエンドを持ち上げる動きしかできなくなって、9時のポジションにクラブを持っていけなくなりますし、左肩甲骨の前方へのスライドが起こらなくなります。バックスイングで左肩甲骨が動かないと、左肩甲骨の引き上げによるブレーキング動作が起こせないので、インパクト付近でクラブヘッドを加速することはできません。ですから体が起き上がっている人にロングヒッターはいないのです。

かと言って前傾が深過ぎるのもNGです。前傾が深いとハンドダウンも伴いますが、この姿勢からだとバックスイングを大きくとることはできません。ハンドダウンの体勢から手上げの要素を使う選手もいますが、十分な体の右回旋運動ができないので、少なくともロングヒッターにはなり得ません。

ハンドダウンからの動きで最悪なのは、体が動かせないために、始動した瞬間に起き上がるなど、まったく別の姿勢を作ってしまうパターンです。そのままの姿勢で始動して打てばいい当て方になるチャンスはありますが、姿勢を変えてしまうとノーチャンスになります。ですからこの場合は前傾角度を妥当にするか、もしくはそのままの姿勢から動きのシステムを作るか、という二者択一になります。

このほかにアドレスの姿勢で問題になる可能性があるのが、左右の腕の高さが違うことです。左腕が高いパターンと右腕が高いパターンがありますが、正しいスイングにつなげにくいのは右腕が高いパターンです。始動して20~30センチぐらいは体の回旋でまっすぐクラブを引き、そこからフェースを開く動きが入って9時のポジションが作られます。このときクラブヘッドのトゥは真上を向いた「トゥアップ」という状態になっているのですが、アドレスで右腕が高いとフェースが閉じてしまって、このポジションに入りにくいのです。そこから時計回りに大きくクラブを反転させて正しい軌道に持っていくことはできますが、余計な動作が必要になってくるという意味で避けたほうが無難でしょう。

アドレスで避けたいもう1つのポイントがヒジの向きです。右ヒジが外を向いていると右腕の外旋運動がやりにくいので、体のほうに向けておいたほうがベターです。故・杉原輝雄プロのように、アドレスで両ヒジが外を向いていて、そのままの状態をキープして打つタイプの選手も昔はいましたが、角速度を作る動きのシステムではないので距離を出すのは難しいと思います。両ヒジはやはり体に向けておいたほうがいいでしょう。

【書誌情報】
『「9時・4時スイング」でゴルフはすべて上手くいく』
著者:阿河徹

「9時・4時スイング」とは、時計の9時の位置から4時の位置まで動くスイングのこと。この範囲のクラブと体の動きが、ゴルフ上達のポイントであると著者は考えている。本書は、そのスイングをする際の体の動き、クラブの動きを写真を数多く使い細部にいたるまでわかりやすく解説。加えて、スイング中の体の動きが身につく練習ドリルも紹介している。「9時・4時スイング」でゴルフは劇的に変わる!