SPORTS LAB
- スポーツを通じて美しくそして健康に -

坂や傾斜地で安定を得る 立ち方・走り方とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

坂や傾斜地で安定を得る立ち方・走り方

●坂や傾斜地での立ち方
たとえばゴルフ場で、アップヒル(左足上がり)やダウンヒル(右足上がり)の傾斜地に立つときには、タイプによって絶対的立位と相対的立位が存在します。クロスタイプの場合、傾斜に逆らって身体を鉛直(重力の方向)にして立ちます。一方、パラレルタイプは斜面に対して垂直に立とうとします。

緩い傾斜であれば脚の形をバランサーにして立つことができますが、特殊な条件下ではタイプによる身体の法則が強く出やすくなります。それに抗あらがうのではなく、身体の自然な動きに合わすほうが、安全に動くことができます。

【クロス】重力に従う
傾斜に逆らって鉛直に立つと動きやすい。

【パラレル】傾斜なり
傾斜に対して垂直に立つと動きやすい。

●坂道でのランニング
坂道でのランニングでは、下りか上りかによって動作のしやすさが大きく違ってきます。それはタイプによって異なる重心移動によるものです。下り坂では、早めに着地が完了したほうが身体は安定します。そのため、前足で重心をとり、前足が着地したときには、重心移動が完了しているAタイプのほうが、楽に進むことができます。

一方、Bタイプは、膝が前に出ることで股関節と足首が近づき、足を折りたたむように走るため、下り坂では腰が遅れ、エンジンブレーキのような減速になりがちです。そのため、下り坂の練習をしすぎると、膝を痛める可能性があります。上り坂では、後ろ足で身体を前に押し出し、足が上がったときには重心移動が完了するBタイプのほうが、楽に走ることができます。

Aタイプは前足で引っ張るように走ることになるため、上り坂の練習をしすぎると足首を痛める原因になります。ただし、いずれの場合も、体幹部を強くするためには、ある程度の坂道や不整地を走るのは良いことです。脚の力ではなく、体幹部の力を使って接地することを心がけたトレーニングをすると良いでしょう。

【A】下り坂に強い
前足が着地したときには重心が移動しているため、走りやすい。

【B】上り坂に強い
後ろ足で身体を押し出すため走りやすい。

【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!