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4スタンス理論における陸上競技[走高跳]での最適な踏み切りとは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

陸上競技 [走高跳]競技別解説

身体の中に放物線を描いてバーをすり抜ける

走高跳は、「跳ぶこと」と「バーを乗り越えていくこと」の2つの要素を持つ競技で、どれだけ無駄のない動きでバーをすり抜けられるかがカギとなります。「跳ぶこと」つまりバーの手前で跳ぶとき身体は垂直に上がりますが、「バーを乗り越えていく」、つまり上がった身体をバーの反対側に持っていくには、体幹の力を使わなければなりません。このとき重要なのは、体幹で身体のスペースを作ることと、自分の身体の中に放物線のイメージを持つことです。バーの手前から奥に移動するイメージを持ちながら、身体のどのポイントがバーを乗り越えるのか意識することも大切です。

乗り越えるポイントはタイプによって違いがあり、Aタイプの場合、みぞおちと膝に重心ポイントがあるため、この2点がバーを乗り越えれば、肩や骨盤は容易にすり抜けることができます。Bタイプの場合は、首の付け根と骨盤がバーを乗り越えればすり抜けることができます。


競技の起源

ほかの陸上競技と違い、走高跳は起源を古代ギリシャに持たず、ケルト族の慣習に遡る。ケルト族は数百年も前から走高跳の大会を行っていたという。1840年、イギリスで正式競技として認められると、1865年にはルールが制定され、1896年アテネ大会でオリンピック正式種目になった。女子の走高跳は、1928年のアムステルダム大会から採用となった。

踏み切り

放物線をイメージしながら踏み切り、面の入れ替え、体幹のスペース作りを行う。

【A1】バー側の肩を壁にして跳躍する
踏み切りと同時に肩を引き上げることで、みぞおちと膝の上昇する力を得ることができる。バー側の肩を壁にして跳躍するため、逆の手が振り上がる。


【A2】踏み切りと同時に両手を上げる
踏み切りと同時に軽く肩を引き上げながら両手を空(もしくはバー)に向かって上げる。一連の動作を一気に行うことで、より高い跳躍力を生むことができる。


【B1】ためを作って両腕を上げる
踏み切り足の1つ前の足で強く踏み込みためを作ってから、十分に引いた両腕を体幹近くを通るように同時に振り上げる。これにより大きな地面反力を得る。


【B2】ためを作って両肘を前後に振る
踏み切り足の1つ前の足と、左腕肘を体幹の中心線に振り上げることで、強く速いためを作ったあとに、踏み切り足へ移行する。右腕肘を体幹の中心線に強く速く振り上げると同時に、さらに強く踏み切って大きな地面反力を得る。


【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!

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