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生命の設計図といわれるDNAの重要なルールとは!?【病理学の話】

Text:志賀貢

4種類の物質が遺伝情報を左右する

細胞の核内にある染色体の中には、人の外見や脳の働き、寿命などに影響を与える遺伝子が入っており、さまざまな遺伝情報を親から子へと伝えます。

遺伝情報は染色体の「DNA」に蓄えられています。A(アデニン)、C(シトシン)、G(グアニン)、T(チミン)という4種類の塩基がずらっとつながっているのがDNAです。

この4種類の塩基によって組み立てられ、さまざまな配列によって、一人ひとりがそれぞれ異なる遺伝情報を有しており、「生命の設計図」ともいわれます。

DNAは「Deoxyribonucleic acid」の略で、「デオキシリボースという糖を含む酸性を示す物質」という意味から「デオキシリボ核酸」と呼ばれます。

DNAは2本の鎖(二重らせん構造)になっているのですが、この2本鎖には重要なルールがあります。それは、AとT、CとGがペア、対ついをつくっているということです。

人の体は1個の受精卵から始まり、分裂を繰り返して40兆個もの細胞となって構成されます。受精卵を内包しているDNAは、細胞分裂のたびに複製を行い、同一の遺伝情報を伝えます。

このときに重要な役割をはたすのが、二重らせん構造です。DNAのそれぞれの鎖には方向があり、2本は逆の方向を向いて対向し、二重のらせん構造をとっています。

この構造によって、分裂のときに片方を保存用に、一方を複製するための転写用にして、遺伝情報を正確に保存し、まれにおこる遺伝情報の損傷の修復にも役立てることができるのです。人には30億の塩基対がありますが、遺伝情報を伝えるのはその中のおよそ2%といわれています。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 病理学の話』
著:志賀 貢

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「病理学」について切りこんだした一冊。病理学とは「病(気の)理(ことわり)」の字のごとく、「人間の病気のしくみ」です。コロナウイルスが蔓延する中で、人はどのようにして病気になるのかが、改めて注目されています。細胞や血液、代謝や炎症、腫瘍、がん、遺伝子などと、人体のしくみ・器官、食事を含む生活、加齢などさまさまな環境との関連から、「病気」を解明するもの。専門書が多いなか、病気とその原因をわかりやすく図解した、身近な知識となる1冊です。