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大腸がんの死亡数が肺がんに次いで2位なワケとは!?【病理学の話】

Text:志賀貢

血便、下血、貧血などの症状に注意

大腸がんは、「直腸がん」と「結腸がん」に分けられ、半数以上が直腸がんです。結腸がんは、特にS状結腸に多く発生します。日本人はS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあり、粘膜に発生した大腸がんは肝臓や肺に転移がみられることがあります。

早期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると症状が多く出てきます。

血便、下血(腸からの出血により赤黒い便が出たり、便表面に血液が付着すること)、下痢と便秘を繰り返す、便が細い、残便感、腹部膨満感、腹痛、貧血、体重減少など、多くの症状があります。

年齢では高齢になるほど罹患率が高くなり、1年間に10 万人あたり103人です。やや男性が多い傾向にあります。死亡数は肺がんに次いで2位です。

要因には、家族との関わりもあるとされていて、家族性大腸腺腫症など近親者に大腸がんの発生が多くみられます。

また、生活習慣との関わりも指摘されており、牛・豚・羊などの赤身肉、ベーコン・ハム・ソーセージなどの加工肉の摂り過ぎ、飲酒、喫煙などもリスクを高めます。初期症状があまりないため、早期発見を心がけたいものです。

健康診断で行う便潜血検査は、大腸がんやポリープなどによる出血が便に混じっていないかを調べます。便潜血は微量で目には見えません。がんからの出血は一定の間隔をおく間かん欠けつ的てきであるため、通常2日分の便を採取する必要があるのです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 病理学の話』
著:志賀 貢

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「病理学」について切りこんだした一冊。病理学とは「病(気の)理(ことわり)」の字のごとく、「人間の病気のしくみ」です。コロナウイルスが蔓延する中で、人はどのようにして病気になるのかが、改めて注目されています。細胞や血液、代謝や炎症、腫瘍、がん、遺伝子などと、人体のしくみ・器官、食事を含む生活、加齢などさまさまな環境との関連から、「病気」を解明するもの。専門書が多いなか、病気とその原因をわかりやすく図解した、身近な知識となる1冊です。

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