構造化トレーニング
ダイヤモンド・オフェンスの目的は、相手のプレーを読み、攻撃側のきっかけのアクションから、相手のリアクションと選手間の相互作用によって即興プレーを創造して、シュートチャンスを得ることである。
選手間の相互作用から即興プレーを生み出すには、フランシスコ・セイルーロが考案した構造化トレーニングが適している。構造化トレーニングには4つのレベルがあり、筋力と持久力のためにある。スピード(サッカーの試合における)は、特有と試合形式のトレーニングにのみ存在する。
筋力と持久力については、4つのレベル(一般的、方向付けられた、特有、試合形式)の全てにおいて適用することができる。ただし、スピードについては、そのスポーツ特有(特有、試合形式)のトレーニングをしなければ、そのスポーツのスピードは身につかない。
●構造化トレーニング4つのレベル
構造化トレーニングは、実際の試合の類似性に関連して、4つのレベルのトレーニングがある。実際の試合の類似性に関連するとは、試合の状況を設定していない一般的な運動から、段階的に試合に類似する状況を4つのレベルに設定することである。
【1】一般的
【2】方向付けられた(サッカーの動きに)
【3】特有
【4】試合形式
サッカーにおけるスピードとは、相手とボールと決められたスペースと意思決定がある状況で実行するアクションでなければならない。そのようなサッカーの試合の状況を設定したトレーニングの中で選手のスピードは磨かれる。
【著名人の言葉】
「戦術アクションには技術、フィジカル、認知および感情の側面が含まれている。例えば、1つのパスを、技術のみ、もしくは戦術のみの要素と分類することは適切ではない。パスとは、そのスポーツの特定の文脈(プレーの状況)内のアクションであり、技術と戦術の側面をもっている。」ビクトル・ロペス・ロス(ジローナ大学のスポーツと身体教育の教授)
出典:『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』坂本圭
『ダイヤモンドオフェンス サッカーの新常識 ポジショナルプレー実践法』
著者:坂本圭
日本ではまだ珍しいサッカー攻撃の概念・ポジショナルプレーを取り入れた戦術書!!スペインのプロチームでコーチライセンスを獲得した著者が、サッカーを勉強したい学生や指導者、日本式ではなく世界のトップシーンで導入されている新しいサッカーの攻撃方法を実践したいと思っている方々のために、ポジショナルプレーを実践するための方法としてダイヤモンドオフェンスを伝授します。
公開日:2021.12.16