バランス第一で、あくまでも補助的に
「糖の吸収をおだやかにする」「体に脂肪がつきにくい」「お腹の調子を整える」など、健康への働き(機能性)が表示されている食品を「保健機能食品」といいます。
保健機能食品には3種類あり、その代表が「特定保健用食品(トクホ)」です。健康の維持や増進に役立つことが臨床試験によって確認されており、国の審査によって表示が許可された食品をいいます。
「機能性表示食品」は、健康への働きや科学的根拠を企業の責任において示した食品。国の審査はありませんが、消費者庁への届け出が必要です。
そして、不足しがちな栄養成分を補うための「栄養機能食品」。すでに科学的根拠が確認されている栄養成分について、国への届け出や許可なく、機能性を表示することができます。
気になるのはその効果。保健機能食品のいずれかであれば、有効性が科学的に認められているため、信頼できると考えていいでしょう。
逆に保健機能食品としての表示がないにも関わらず、健康への効果をにおわせる食品やサプリメントには注意が必要です。
保健機能食品には、たくさんとって病気が治るものではないことも明示されています。食生活のバランスを整えたうえで、補助的に活用しましょう。検査数値の異常や症状がある場合は、まず医師の診断を受けることが大切です。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 栄養素の話』
著:牧野直子
シリーズ累計発行部数130万部突破の人気シリーズより、「栄養素」についてフォーカスした一冊。一口に栄養素といっても、その種類や働きは様々なものがあります。また、世間の栄養素に対する考え方として、何となく取らないといけないことは知っている、でもよくわからないし、自分も家族も気にしてないけど、病気になってないから別に栄養なんてどうでもいい、という人は多いと思います。しかし、年齢を追うごとに病院に行ってもよくわからない原因不明の不調などが出てきて、それが栄養不足や栄養過多から来ている、という事実は意外と知られていません。そして、薬では直せないものは栄養不足を解消する事で改善できる、という事が多々あります。そんな絶対に知っておくべき栄養の話を図解、イラストでわかりやすく紹介します。
公開日:2020.08.17