口の中の菌が全身に悪影響を及ぼす
周病と脂肪肝、糖尿病の関係はすでに説明しましたが、口の中の不調は脂肪肝や糖尿病だけでなく、あらゆる病気のリスクを高める危険性があります。もしも、歯周病菌や虫歯菌が歯茎から血管の中に侵入し、血流にのって全身に運ばれてしまったら……脳を含めた全身に悪影響を及ぼしてしまうかもしれないのです。
歯周病は、心臓病や脳卒中、認知症などの深刻な病気との関連性、高齢者がなりやすい誤嚥性肺炎のリスク、女性は子宮内膜症や早産のリスクが高まると指摘されています。動脈硬化もその1つで、血管に侵入した歯周病菌や虫歯菌が炎症を起こすことで炎症性サイトカインがつくられ、それが血管の壁を厚くして動脈硬化を引き起こす場合があると報告されています。
代表的な歯周病菌には「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌( Pg 菌)」、虫歯菌には「ミュータンス菌」があり、どちらも悪玉菌といわれるものです。これまでPg菌のような口内の悪玉菌は、唾液と一緒に飲み込んでも胃酸で死滅すると考えられていました。
しかし、近年では、歯茎に加えて消化管から侵入してくるルートが存在することもわかってきました。大量のPg菌を飲み込むと、実際は一部が生き残って、腸まで到達する場合があるので、その悪玉菌が腸内環境を乱し、様々な病気を引き起こすことに繋がると考えられています。
出典:『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』著/栗原毅
【書誌情報】
『1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法』
著:栗原毅
世の中には筋トレ法や痩せる食事術などもたくさんありますが、「なかなか長続きしない」「何をやっても痩せない…」という声も多くあります。それは、頑張って続けていてもすぐに結果が出ないものが多い、ということに加え、過度な食事制限によるストレスで一度爆発してしまうとそれ以降は元の食事に戻ってしまう、といった理由が挙げられます。そんな痩せたいけどなかなか結果がでない……という人に向けて40年以上脂肪肝などの内臓脂肪を研究してきた名医が考案した全く新しい『自動痩せプログラム』を紹介します。そもそも人間がなかなか痩せない最大の理由は『脂肪肝』にあります。人間が痩せるために必要な『代謝機能』を司るのが肝臓ですが、そこに脂肪がたっぷり付いた脂肪肝になると肝臓の機能は半減し、結果として糖などを脂肪として溜め込みやすい体になってしまいます。本書ではそんな脂肪肝をたった1週間で改善し、若い頃のような食べても太らない代謝機能をよみがえらせるすごい方法を紹介します。
公開日:2023.02.23