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力士は肩こりが少ないというけど、 どうしてなの?【解剖学の話】

Text:坂井建雄

頼りない肩に、重い腕がついている

肩は頼りない構造をしていて、体の前部は細い鎖骨(さこつ)、後部では肩甲骨(けんこうこつ)が腕を支えています。腕は意外と重く、1本あたりの重さは体重の16分の1ほど。たとえば、体重60キロの人なら7.5キロ(両腕)の重さを支えていることになります。

肩甲骨には骨格の助人(すけっと)的存在ともいえる僧帽筋(そうぼうきん)という大きな筋肉がついていて、腕の重さを支えています。そのためじっとしていても常に筋肉が緊張し、収縮しています。筋肉の収縮にはエネルギーとして酸素が必要で、酸素は血行がよくないと送られてきません。血行をよくするためには肩を動かすことが大事ですが、意識しない限り、日常生活のなかで僧帽筋を働かすような動きはほとんどしていません。すると僧帽筋の緊張が続き、血行が悪くなった状態になります。これが、肩こりです。

一方、力士のように、日常的に腕で物をぎゅっとつかんで引き寄せる動作をする人は、僧帽筋がよく発達しています。僧帽筋が発達していると腕を支える力が強まり、肩こりに悩まされることも少なくなるのです。

五十肩の正体はローテーターカフの損傷

加齢とともに肩の関節が弱くなると、ちょっとした刺激でも傷がつき、炎症を起こします。そうなると痛みで腕を上げることができなくなるのですが、これが五十肩(ごじゅうかた)です。五十肩の主な原因は、上腕骨(じょうわんこつ)を取り巻くローテーターカフと呼ばれる腱(けん)の損傷ですから、炎症が起きている急性の五十肩のときは患部を動かさず、安静にしていることが大事になります。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』
著:坂井建雄 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
順天堂大学保健医療学部特任教授、日本医史学会理事長。1953 年、大阪府生まれ。1978 年、東京大学医学部卒業後、ドイツのハイデルベルグ大学に留学。帰国後、東京大学医学部助教授、順天堂大学医学部教授を歴任。医学博士。専門は解剖学、細胞生物学、医学史。専門書だけでなく一般向け書籍まで、著書、監修書を多数刊行。近著書は、『医学全史』(ちくま新書)、『図説医学の歴史』(医学書院)など。

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