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肝臓には、どんな役割があるの?【解剖学の話】

Text:坂井建雄

アルコールや薬の分解・解毒も行なう

肝臓(かんぞう)は、人体のなかで最大の臓器で、重さは1~1.5キロ、長さは左右約25センチ、上下約15センチで、厚さは7センチほどにもなります。栄養素の変換や有害物質の分解など、さまざまな化学反応を行なう「肝細胞」からできています。

肝臓には1分間に約1~1.8リットルの血液が流れ込み、肝細胞は、消化器が吸収した栄養分を体に適した成分に分解・合成したり、栄養分の貯蔵のほか、アルコールや薬など有害物質の解毒(げどく)、老廃物を捨てる胆汁(たんじゅう)を1日に約1リットルも生産したりしています。1つの臓器で複数の仕事をこなしている生体内の化学工場ともいえる存在です。

ほかの臓器と違うのは再生能力が高い点

なかでも最も大切な役目は、栄養分の化学処理を行なうことです。食事から摂った栄養素はそのまま体内で使えるわけではなく、腸内で単糖類に分解したあと、肝臓に送られます。肝臓ではこれをブドウ糖というエネルギーにつくりかえ、血液中に放出して、全身に供給しています。

また、肝臓には、余分なブドウ糖をグリコーゲン(単糖類の集合体)に変えて、肝臓に蓄える貯蔵庫としてのはたらきもあります。グリコーゲンは必要に応じてブドウ糖に戻され、全身の細胞に届けられます。

また、肝臓は、きわめて高い再生能力を持ちます。手術で肝臓の4分の3を切除しても、残りの肝臓が健康であれば、1カ月もしないうちに元の大きさに戻るといわれ、再生する機能を持つ唯一の臓器です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』
著:坂井建雄 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
順天堂大学保健医療学部特任教授、日本医史学会理事長。1953年、大阪府生まれ。1978 年、東京大学医学部卒業後、ドイツのハイデルベルグ大学に留学。帰国後、東京大学医学部助教授、順天堂大学医学部教授を歴任。医学博士。専門は解剖学、細胞生物学、医学史。専門書だけでなく一般向け書籍まで、著書、監修書を多数刊行。近著書は、『医学全史』(ちくま新書)、『図説医学の歴史』(医学書院)など。

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