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先人たちの努力の結晶!日本はどのようにして近代医療を発展させてきたのか?【図解 解剖学の話】

Text:坂井建雄

近代日本における解剖学の受容

日本近代医学の起点とも見なされているのは、杉田玄白らによって翻訳刊行された解剖学書『解体新書』(1774年)です。以後、多数の西洋医学書が日本語に翻訳されましたが、鎖国下の江戸時代において、日本人に直接的に西洋医学を教えたのは、ドイツ人医師のシーボルトがはじめてでした。

幕末になって鎖国が解かれると、西洋の進んだ医学を取り入れるため、長崎に海軍伝習所が開設され、オランダ人医師のポンペ・ファン・メールデルフォールト(1829~1908)による講義が行なわれるようになります。ポンペによる最初の人体解剖が長崎で行なわれたのは、1859年のこと。実習には46名の医師が立ち会い、彼らは、はじめて目にする人体の構造に驚き、その内容に満足したといいます。

ポンペの下で学んだ医師には、順天堂医院の創設者ほか、のちの東京大学医学部長、日本赤十字病院の初代院長などがいて、彼らは明治の医学界のリーダーとなりました。洋の東西を問わず、人体解剖には古くから処刑体が用いられ、江戸時代の日本でも、解剖は刑罰の一環でした。本来なら刑死人は野捨てにされる身でしたが、ポンペ門下生は、手厚く弔うことを約束したため、死刑囚も恨み言ごとなく刑に服したといいます。

こうして、罪科として捉えられていた人体解剖は、医学の発展への貢献という意味合いに方向転換することとなりました。そうした潮流を経て、明治政府は西洋医学を本格的に導入するため、東京医学校(のちの東京大学医学部)を整備したのです

骨格を構成する主な骨『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』

シリーズ累計300万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ

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ストレスって、どんな悪さをするの?『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』

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気になる中身を少しだけご紹介!耳はどんなふうに働いて音を感じるの?

空気の振動を電気信号に変換させ聴覚を生む

いくつもの器官を通って脳に辿り着く

耳の最初の役目は、音を集めることで、そのはたらきをしているのは外側に張り出している「耳介」です。耳介は、音を集めるアンテナで形がぼこぼこしているのは、音を正確に聞き取るためだといわれています。音の正体は音波という空気の振動です。耳介で集められた音波は、外耳道を通り、その先にある「鼓膜」にぶつかると、今度は鼓膜を振動させます。振動は、鼓膜の先にある「耳小骨」というヒトの体のなかで最も小さい骨に伝わります。耳小骨の先には、渦巻き状の「蝸牛」があり、振動が伝わると、なかにあるリンパ液が振動し、蝸牛のなかにある有毛細胞をふるわせます。この有毛細胞はピアノの鍵盤のように音程順に並んでいて、感知した振動の内容を電気信号に変換します。それが神経を通って大脳に伝わり、音として認識されるのです。

耳が遠くなるのは、有毛細胞の衰えが原因

年を取っていくと、耳から入った音が脳に辿り着くまでの間に、さまざまな問題が発生するようになります。なかでも耳が遠くなる最大の原因は、蝸牛にある有毛細胞の衰えです。有毛細胞は蝸牛の入口に近いほど高い音、奥に行くほど低い音に反応するしくみになっていますが、どんな音も同じように入口から入ってくるので高い音を担当する細胞ほどダメージを受けやすくなります。そのためヒトは、年を重ねるごとに高い音から聞こえにくくなっていきます。

音波が聴覚に変わるしくみ

①音波が鼓膜に届き、鼓膜が振動する
②耳小骨が鼓膜の振動の力を増幅する
③ふるえが蝸牛のなかを巡り、電気信号に変わる
④電気信号が内耳神経を通って脳に伝わる

耳はどんなふうに働いて音を感じるの?『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』

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解剖学は,医師や看護師、整体師、介護士、栄養士など医療・健康職や、トレーナー、ヨガ指導者など、スポーツ関係者が身に付けておくべき専門知識で、資格試験の科目です。いま、多くの人が勉強している解剖学のディープな面白さを、一般の人に向けて、ゆるくて楽しいイラストを使い、わかりやすく図解します

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』
著:坂井 建雄

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