スイングはボールを運ぶ手段にすぎません
これからスイング作りや練習の仕方について話を進めていきますが、その前に確認しておいてほしいことがあります。それはスイングとはボールを運ぶ手段にすぎないということです。
ボールを打つのにスイングは欠かせないものかもしれませんが、そこにゴルフの本質があるわけではありません。言うまでもなく、狙ったところにボールを運んで最終的にカップインさせるのがゴルフというゲーム。1打でも少なくカップインするために戦略を考え、方法を選んで実践するところにゲームの本質があります。
ところが、アマチュアゴルファーのみなさんはスイングに腐心しています。もちろん、ある程度ボールを打てるようになる必要はありますが、完璧を求めるあまり、多くの時間とお金をスイングのために使い過ぎています。
たとえばピンに向かって真っすぐに飛ぶボールばかりイメージし、その通りにいかないと満足しない。左右に曲がってグリーンを外そうものなら、即座にスイングを疑って動きを修正しはじめます。言っておきますがプロのほとんどは、こんなことはしません。練習で理想を追い求めることはあっても、実戦でそれはしない。
完璧なスイングができても、それに見合った結果が出るとは限りません。むしろ結果に結びつかないほうが多い。それがゴルフです。スイングはあくまで手段ですから最低限の機能を備えていればいい。ラウンドに役立つ機能的なスイングを少ない時間で身につけるのが練習の目標です。
【書誌情報】
『最強不変のスイング法則』
著者:森守洋
ミスの原因となる両手の動きと右腕、左腕の正しい動かし方を写真で解説します。さらに、そのステップアップとして手首と肩の振り子運動による、スイング解説も行ないます。「ダウンブロー打法」で注目を集める森プロによる、手の動きにフォーカスしたゴルフレッスン書は、アマチュアゴルファー必読の一冊です。
公開日:2020.09.01