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「キャリー重視」のアプローチ練習の盲点とは!?【大人のゴルフ練習帳/中井学】

Text:中井学

スコアアップのためにはアプローチショットのレベルアップが必須ですが、街の練習場やコースの練習場ではアプローチの練習内容が限られます。コースのグリーンとは造りがまったく異なるため、転がしが主体のランニングアプローチの練習がなかなかできないのが実情です。

必然的に30ヤードや50ヤードなどの表示板を狙って打つ「キャリー重視」のアプローチ練習が中心となります。距離感がぴったり合って自分の狙った地点に正確に運べるようになると、アプローチがうまくなったような気がして自信も湧いてくることでしょう。

でも、そこに落とし穴があることに注意しないといけません。

練習場とコースの距離感のギャップを埋めよう

コースでピンまで30ヤードとか50ヤードのアプローチショットを打つときに、練習場と同じ感覚で打つと、大抵はオーバーしてしまいます。よほどスピンがうまくかかって落ちたところで止まればいいのですが、グリーンに乗ってからボールが転がり、ピンの先10~15ヤード付近まで行ってしまうことがよくあるでしょう。

オーバーするのを警戒すると、今度はインパクトが緩み出してザックリやトップが生じることになります。こうなってはオーバーしたりショートしたりのミスを繰り返して、スコアがなかなかまとまらず、大叩きに一直線です。どうして、そんな現象が起こるかというと、練習場では「ボールの落とし場所」を決めて打つことをまったく考えないからです。30ヤードや50ヤードの看板をコースのピンにたとえるなら、その手前のどの辺に落とすかをイメージしなくてはなりません。

自分にプレッシャーを課す練習も大切

ボールがグリーンに乗ってからのランが5~10ヤードくらい出ると想定して、30ヤードの看板の10ヤード先にピンがあるとイメージするのもいいでしょう。あるいは50ヤードの看板の10~15ヤード手前に池やバンカーがあると考えて、ハザード越えのアプローチの練習をするつもりで打ち、5球続けてうまく打てるかどうかなどをセルフチェックしてみるのも効果的です。

ただ看板を狙って正確に打つだけでは足りません。コースのグリーンを想定
し、自分にプレッシャーを課して練習すれば、アプローチが必ず上達します。


【書誌情報】
『週1回30球で上手くなる!大人のゴルフ練習帳』
著者:/中井学

20年間に渡り多くのアマチュアゴルファーを指導してきた著者の中井学プロ。彼らから聞く声で一番多いのが「一生懸命練習しているのに、なかなかスコアアップできない」という言葉。上達するには練習は欠かせませんが、その成果が表れないのはもったいない練習をしていて、もう少し練習を工夫すれば、もっと早く上手くなれる」とプロは言います。要は練習の無駄を省けば効率が上がり、それだけ上達のスピードも上がるわけです。この本では、「週1回、それも30球程度」で身に付けられる練習の仕方を写真を交えて紹介しています。「ドライバーと9番アイアンによるスイングづくり」「練習場でつかめる的確なボール位置」「上下左右に球を打ち分ける」など、スコアアップに結びつく効率的な練習法が載っています。本書で「練習をスコアに変える」方法を身に付けましょう。