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脳の健康を維持する方法とは?【脳の話】

Text:茂木健一郎

健康でいたいと願い、努力することも手入れの1つ

もっと記憶力をよくしたい、もっと感性を高めたい、死ぬまで生き生きとした状態を保ちたいなど、自分の脳に対する欲望には限りがなく、脳の健康に対する関心が高まっています。

「こうすれば頭がよくなる」的な本も、本屋さんでたくさん見かけます。脳も1つの臓器ですから、その健康に気を配り、成長を願うのは当然です。とはいっても、脳のさまざまなメカニズムや働きかたのプロセスをすべてコントロールすることはできません。

私たち人間は、意識的にできるものについては手入れを行ない、あとは脳の自然な生命力に任せることしかできないのです。

脳の手入れとしておすすめなのが、よい本を読むこと、新しい出会いを求めること、小さなことであれ、つねに挑戦すること、などがあります。

ただし、それらの手入れによって、自分の脳がどのような影響を受けるかは、無意識のプロセスですから、コントロールすることはできません。ただ、それらの知識や体験、意欲といったものが脳を活性化する作用があることは間違いないでしょう。

そして、それらが記憶として蓄積され、長年にわたって再編集され、何年かあとに、思いもかけなかったような新しい発見やひらめきにつながる可能性も十分にあります。

脳の手入れは、いくつになってもはじめられます。「若々しくいたい」という欲望をもち、努力をすることが、すでに脳の手入れといえるのです。

こんなことが起こるのも、脳のなかでそのときの記憶がずっと編集され続けていたからです。

このようなことから、いくつになっても、生の体験を重ねていくことが人間にとって必要なことだといえるでしょう。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』
著:茂木健一郎

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「脳」について切りこんだした一冊。「なぜ、脳から意識が生まれるの?」「ひと目ぼれは、どうして起きる?」「頭がいいって、どういう人?」人の脳は不思議でいっぱい。身近な疑問でナゾを解明! いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。脳を知ることは、自分自身を知ることです。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者の著者が、脳の働きや仕組みを最新のトピックスや知識を使い、図解を交えてわかりやすく解説します。脳力を最大限に発揮させる方法から、「ひらめき回路」の鍛え方、、AI時代の脳の活かし方、脳の機能まで、疑問形式で楽しく読める脳の話が満載。仕事や学習、恋愛、人付き合いなど日常の生活でも役に立つ、脳のエンターテインメント教養本です。脳は自分を映す鏡。人工知能時代に負けない、ヒトの脳の大きな可能性がわかります。