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ひらめきを忘れない方法とは?【脳の話】

Text:茂木健一郎

ひらめきを定着させる仕組みがある

厄介なことに、ひらめきはいつ起こるかわかりません。そこで、脳には、いつ起こるかわからないひらめきを逃さないために、ひらめきを定着させるための回路が備わっています。

前頭葉に、前部帯状回という部位があります。ここは脳における「警報センター」みたいなところで、何か尋常でないことが起こると、この前部帯状回が最初に反応して活動をはじめます。

前部帯状回が活動をはじめると、その情報は前頭葉側にある外側前頭前野というところに伝わります。ここは、脳の「司令塔」のような役割を担っている部位です。

外側前頭前野は脳内の関係部位に、「おまえは活動しろ、お前は休んでいろ」といった司令を送り、脳内の神経細胞の活動のメリハリをつけます。

脳内で注目すべきことが起こると、まず前部帯状回が見つけて、その情報を外側前頭前野に送ります。

そこで外側前頭前野は、脳の関係部位の活動モードをコントロールして、「他の活動をやめて、この情報に集中!」と、前部帯状回からきた情報に対して最適な処理をするよう命令を出すのです。

私たちの脳は、このような前部帯状回と外側前頭前野の連係プレーで、ひらめきの種がないかいつも見張っています。

いわば、「無意識」という広大な海に釣り糸を垂れて、魚がかかるのを待っているようなものです。

そして、魚がかかったら、前部帯状回からの知らせを受けて、外側前頭前野が必要な処理を行ない、ひらめきをしっかり脳に定着させる仕組みになっているのです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』
著:茂木健一郎

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「脳」について切りこんだした一冊。「なぜ、脳から意識が生まれるの?」「ひと目ぼれは、どうして起きる?」「頭がいいって、どういう人?」人の脳は不思議でいっぱい。身近な疑問でナゾを解明! いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。脳を知ることは、自分自身を知ることです。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者の著者が、脳の働きや仕組みを最新のトピックスや知識を使い、図解を交えてわかりやすく解説します。脳力を最大限に発揮させる方法から、「ひらめき回路」の鍛え方、、AI時代の脳の活かし方、脳の機能まで、疑問形式で楽しく読める脳の話が満載。仕事や学習、恋愛、人付き合いなど日常の生活でも役に立つ、脳のエンターテインメント教養本です。脳は自分を映す鏡。人工知能時代に負けない、ヒトの脳の大きな可能性がわかります。