アルコールも糖も代謝するのは肝臓
肝臓には主に、「栄養素の代謝」「胆汁の生成」「有害物質の解毒・分解」の3つの働きがあります。「栄養素の代謝」とは、食べた物に含まれる栄養素を体で使える形に変換して蓄え、必要に応じて送り出す働き。例えば、栄養素の1つである糖質も肝臓ではグリコーゲンとして貯蔵され、血中のブドウ糖が不足するとブドウ糖に変換して放出されます。
「胆汁の生成」も肝臓で行われています。胆汁には脂肪とたんぱく質を分解しやすくする作用があり、肝臓で合成され胆のうで蓄えられます。また、「有害物質の解毒・分解」も肝臓の重要な役割。アルコール代謝はその一例です。小腸で吸収されたアルコールは血管を通して肝臓へ送られ、「アセトアルデヒド」という有害物質に一度分解されます。
さらに肝臓内の酵素で無害な「酢酸」に変化され、全身へ送られて最後は二酸化炭素と水に分解され排出されます。これらの働きからおわかりのように、糖質の代謝もアルコールの代謝も肝臓が一手に引き受けています。
ですから、お酒と一緒に糖質の高いおつまみを食べれば、肝臓はアルコールだけでなく糖質の代謝も行わなくてはならず、大きな負担となるのです。また、糖質はおつまみだけでなくお酒にも含まれる場合があるのをお忘れなく。糖質の高いお酒を飲めば、たとえおつまみを食べなくてもアルコール+糖質を摂取して肝臓にダメージを与えることになります。
出典:『内臓脂肪の名医が教える痩せるお酒の飲み方』
【書誌情報】
『内臓脂肪の名医が教える痩せるお酒の飲み方』
著:栗原 毅
ダイエット中は痩せるために禁酒すべき、とよく言われますが、一生太らないための“長く継続できる健康管理法”という点では、禁酒を前提にしたダイエットはお酒好きにはハードルが高くなってしまい、結局挫折してしまうということも。
そんな痩せたいけどお酒も楽しみたい!という人に向けて、40年以上脂肪肝などの内臓脂肪を研究してきた肝臓専門医の著者が考案した最強の『自動痩せ飲酒プログラム』を紹介します。そもそも人間が太ってしまう原因は“脂肪肝”にあります。脂肪肝とは脂肪が肝臓についてフォアグラ状態になってしまっていることで、その状態になると痩せるための代謝機能は半減し、生活習慣病などのリスクも上がります。
本書ではそんな脂肪肝をお酒を飲みながらでも改善し、痩せていく体を手に入れるための飲み方を解説します。
プログラムの内容は、いつもと飲む量は変わらないのに自然と酒量が減る『満腹ハイボール』を作ったり、割りものを変えるだけで脂肪燃焼できる○○ハイを作る、プロのバーテンダーが教えるスパイスを使った痩せるお酒の作り方、
飲む前に食べるだけで血糖値の急上昇を抑えて太りにくくなるおつまみを食べる、などなど誰でも簡単にできるものばかり。
さらに飲んだ後に絶対やるべき痩せるための最大のアフターケア『歯磨き&舌磨き』の方法まで解説。
好きなお酒を楽しみながら、でもしっかりと痩せていくための方法を図解、イラストでわかりやすく解説する一冊です。
公開日:2023.12.03