5歳以上で脂肪肝患者の男女比が逆転
脂肪肝は、一般的にお酒をよく飲む男性に多いとされますが、実は女性にも多い病気です。ただし、その現れ方は男女で大きく異なります。脂肪肝になる割合を年代別で比較すると、35~49歳では男性が28.4%、女性が11.7%と男性のほうが圧倒的に多い割合。ところが、50~64歳では男性が24.5%、女性が14.6%と、若い年代と比べて男性は減少し、女性は増加してきます。
さらに、65歳以上になると、男性は15.2%、女性は16.9%と、脂肪肝になる割合が男女で完全に逆転。つまり、男性は年齢が高くなればなるほど脂肪肝になりにくく、反対に女性は脂肪肝になりやすくなるということがわかります。
その理由の1つは、女性ホルモンの減少にあります。エストロゲンは脂肪の燃焼を促進する働きのある女性ホルモンですが、30代以降、分泌量が徐々に減り、更年期に入る50歳前後で激減します。そのため脂肪が燃焼されにくくなり、肝臓にも脂肪がたまりやすくなるのです。
もう1つの理由は、糖質の摂取量。どの年代でも男女とも糖質摂取量が基準値を上回っていますが、特に50代の女性は顕著です。1日の摂取量が400gを超えており、女性基準値200gを倍以上もオーバーしています。この年代の女性は糖質を中心にした間食が多い傾向にあり、そういった食習慣も女性の脂肪肝を招く要因となっています。
出典:『内臓脂肪の名医が教える痩せるお酒の飲み方』
【書誌情報】
『内臓脂肪の名医が教える痩せるお酒の飲み方』
著:栗原 毅
ダイエット中は痩せるために禁酒すべき、とよく言われますが、一生太らないための“長く継続できる健康管理法”という点では、禁酒を前提にしたダイエットはお酒好きにはハードルが高くなってしまい、結局挫折してしまうということも。
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公開日:2023.12.05