練習場ではうまく打てても、スコアがまとまらない超簡単な理由
読者の方の中にも、練習場ではうまく打てるのに、コースに出るとからっきしスコアがまとまらないという方も大勢いらっしゃると思います。そういう方を練習場シングルと呼んだりしますが、こういう方が本番のコースでうまく打てなくなるのには、メンタルの要素も大きく関わっています。 練習場に敵はいませんが、ゴルフ場にはバンカーがあったり、O B があったり、ハザードという敵と対峙しなくていけないので、メンタル面でプレッシャーがかかって、うまくいかなくなるという一面もあると思います。しかし、私は他にもうまくいかなくなる理由があると考えています。
私が主宰しているゴルフ科学研究所では、月に4 ~ 5 回実際にコースを回りながらレッスンをするオンコースレッスンを開催しています。そこでは、練習場では打てるけれど、コースに出るとうまくいかないといっている人に、同じ場所から何発もボールを打ってもらいます。そうすると、何発も打っているうちに、コースでもナイスショットが打てるようになるのです。
つまり、練習場ではうまく打てるけれど、コースでうまくいかない人の問題点は、「1 球目がうまく打てない」ということなのです。 練習場では何発も球を打ちます。1 球目はうまく打てなくても、何球も打つっているうちに、だんだんと当たり出すから、なんとなく練習場ではうまく打てているような気になっている方が非常に多いのではないかと感じます。皆さんに質問ですが、そもそも練習の1 球目をしっかりと狙いを決めてナイスショットを打とうとしていますか? どうも練習場で打っている人の様子を観察していると、1 球目から狙いをつけて真剣にショットしている人は非常に少ないように感じてなりません。
しかし、ゴルフ場では1 球目からナイスショットが打てなくては、決していいスコアで回ることはできないのです。 マリガンというルールをご存知でしょうか? これは、朝一のティーショットをミスしてしまった時に、そのショットを「なし」にして打ち直しができるというもので、アメリカのマリガンさんという人の名前をとってそう呼ばれているプライベートルールです。
先ほど紹介したオンコースレッスンで、戯れに全ショットミスしたら打ち直しができる「全ショットマリガンルール」でコースを回ってみたことがあります。ティーショットだけでなく、セカンドもアプローチも、パットもミスしたら打ち直す。これを繰り返せば、だれでもパープレイすることが可能なのは想像に難くないと思います。
つまり、誰でもすでにパープレイするだけのショットのパフォーマンスは備わっている。けれども、全ショットで1 球目でナイスショットが打てないからパープレイできないだけなのです。
【書誌情報】
『信じればパープレイは必ずできる! 「思い」で叶えるゴルフ上達法』
著者:佐久間馨
「ゴルフを上手くなりたい」と考える人は、自分のスイングを直そうとします。それもひとつの方法ですが、スイングを直すだけではスコアアップは望めません。「練習不要」をうたい、「練習ぎらい」を書名にした著書もある本書の著者は、「パープレイは誰でもできる」と言います。その方法となるのは、プレイの発想方法とやり方を変えること。簡単にスコアがよくなる発想方法があるのです。この本では、その方法を数多く紹介しています。明日コースに出る人でも実践できることばかりで、ゴルフがより一層楽しくなるはずです。
公開日:2020.10.21