三觜喜一のスライスボールもたった3秒で真っすぐにアナタのミスをアドレスで直します!
ドライバーショットでいろいろなミスが出る。その原因は、「スウィングにある」と考え、必死にスウィング修正に取り組むゴルファーが多いが、実はほとんどの場合、アドレスに問題があると三觜喜一プロはいう。果たして、その問題点とは? 症状別に解決法を教えてもらった。
アドレス軸が真っすぐになって起こるスライスの直し方とは!?
【BAD】軸が真っすぐだと最下点でインパクトを迎える
両肩が水平で軸が真っすぐな構えだと、ティーを直接叩いてテンプラになりやすいので、本能的にインパクトで身体を起こしてしまう。その結果、フェースが開きスライスになる。
●軸が右に傾いていればアッパーブローで打てる
<三觜> アマチュアゴルファーの中には、ドライバーが真っすぐ飛ばないという人が多いんだけど、その原因はどこにあると思う?
<幡野> やっぱスウィングでしょう。
<三觜> 確かにスウィングがおかしい人もいるけど、実はアドレスが原因でミスをしているケースが多い。
<幡野> ということは、構えを直せば真っすぐ飛ぶってことですか?
<三觜> そういうこと。だから、思ったよりも簡単に直ったりもする。
<幡野> そんなにいい方法があるんだったら早く教えてくださいよ。
<三觜> まずはスライス。そもそもドライバーというのは、上昇軌道でボールをとらえるためにティーアップしているというのは知っているよね。
<幡野> それくらいはわかります。
<三觜> ということは、スウィングの最下点がボールの手前に来なければいけないんだけど、そのためにはどうすればいいかわかる?
<幡野> う〜ん。
<三觜> 構えたとき軸を右に傾けるとが大事なんだよ。ところが多くのゴルファーが軸を真っすぐにして構えている。だからスライスが出る。
<幡野> やった!
<三觜> 幡野プロくらいのレベルになると、基本的には左手しか使ったことがないという人が多く、左手でリードすることを身体が覚えてしまっている。しかし実際は、補助的な右手も使わないと、振り遅れて間に合わなくなってしまうんだよね。
<幡野> 軸が真っすぐだと、どうしてスライスになっちゃうんですか?
<三觜> さっきも言ったように最下点がボールのところに来てしまうから、ティーアップしたボールを打つとテンプラになりやすい。人間というのはそれを本能的に察知して、何とかごまかそうと身体を起こして打とうとする。それが結果的にフェースの開きに繋がってスライスになる。
<幡野> 速く振ろうとすることですね。
<三觜> おお、わかってきたじゃない。ここだけの話、本当は身体の動きなんてあまり考えなくていい。「速く振ろう」とさえすれば、自然といい動きになってくる。
<幡野> なるほど。で、実際どれくらい身体を傾ければいいんですか?
<三觜> クラブを真ん中で持って、そのまま身体を右に傾けるとクラブが左足に当たるでしょう?それくらいの傾きがちょうどいい。
<幡野> 思ったよりも傾くんですね。
<三觜> 真っすぐ構えていた人にとってはそう感じるかもしれない。でもやりすぎは禁物。傾きすぎるとアッパー軌道が強くなってボールの上っ面に当たることがあるからね。
<幡野> 「何事もほどほどに」ってことですね。
【GOOD】軸を右に傾けるのが飛ばせるアドレス
構えたときに軸が右に傾いていれば、特別なことをしなくてもアッパー軌道でボールをとらえやすくなり、球が上がって飛距離も伸びる。また、身体も余計な動きをしなくなる。
正しい軸の傾け方
●身体の中心でクラブを持ち左足に当たるところまで身体を傾ける
アゴからクラブを垂らすような感じで身体の中心にクラブを置き、そのまま身体を右に傾け、クラブが左足に当たったところでストップ。その傾きを維持したまま構えに入る。
コミック/写真/動画で学べる
ゴルフレッスン雑誌『ゴルフレッスンプラスvo.5』12月23日発売!
世界で唯一のゴルフレッスンコミック誌『ゴルフレッスンコミック』がパワーアップしてリニューアルされた新雑誌!!
【レッスンプロ/出演者情報】
●三觜喜一
1974年神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。1999年よりジュニアを精力的に指導。独自のエクササイズやドリルが多くのゴルファーから共感を得ている。辻梨恵をはじめ多くのツアープロも指導。2014年、日本プロゴルフ協会ティーチングプロアワード功労賞受賞。
●幡野夏生
1997年神奈川県生まれ。11歳からゴルフを始める。2015年9月よりKLPGA(韓国女子ゴルフ協会)でプロデビュー。日本人初の韓国ツアープロとして注目を集める。19年は国内レギュラーツアーの富士通レディースで5位に入るなど健闘。現在、国内ツアーのプロテスト合格を目指して奮闘中。
公開日:2021.01.09