世界標準のスウィング
ノーリストターンで飛ばす!G1スウィング
前号から連載がはじまった世界標準のスウィング理論「G1スウィング」。手を返さない「ノーリストターンスウィング」は、我々の常識を覆すまさに“スウィングの革命”でした。今回は、その革新的スウィング理論の詳細をさらに紹介。またまた驚きの連続です。
ワキは前ではなく〝後ろ〟を締める!
後ろワキを締めてスウィングすることでクラブを引きつけて素早く回転できる!
ゴルフスウィングに必要なのは遠心力ではなく求心力。
“正しい”ワキの締め方!
①手のひらを正面に向け、両腕を頭上に伸ばす。
②手のひらを上に向けながら両腕を横に開いて下ろしていくと、ワキの後ろ側が締まる感覚が生まれる。
③そのまま両手を合わせてグリップの形を取る。ヒジの内側は正面を向き、ヒジは伸び切らずにリラックスして軽く曲がった状態になる。
〝正しく〟ワキを締められているゴルファーは少ない
ゴルフでは「ワキを締めろ」とよく言いますが、ワキを締めることで腕と身体が一体となって動きやすくなるのでそれは間違いではありません。ですが、〝正しく〟ワキを締められている人は少ないように見えます。というのも、日本の多くのゴルファーの方は、ワキの「前」側を締めてスウィングしてしまっているのです。でもそれは大きな間違い。
両ヒジを寄せるようにしてワキの前を締めてしまうと、肩が前に出てヒジが固まりやすくなってしまいます。そうすると、力みが生じてクラブの重さを感じられず、身体の回転もしにくいので手でクラブを動かすスウィングになりやすい。また、スウィング中クラブが身体から離れる形になって、最短距離でクラブを動かすこともできません。
一方でワキの〝後ろ〟側を締めると、胸が適度に張り、腹部もすっと伸びて力が入ります。これが正しいワキの締め方です。この締め方ができると、身体と腕が連結して動くようになります(「コネクション」と欧米では言います)。クラブが身体から離れることなく、身体の動き(ボディアクション)に伴ってクラブも動くので、ボールへの入り方が安定しやすく、身体の回転によって生み出される力がボールに伝わって飛距離も出ます。
世界標準のG1スウィングでは、クラブは身体のできるだけ近くを通って最短距離を動くことが鉄則です。そのためにもワキの前ではなく、〝後ろ〟を締めることを意識してください。
ワキの前を締めるのは間違い!
ワキの“後ろ”を締めると腕と身体が連動する!
正しくワキの“ 後ろ” 側を締めると腕と身体が連結して動く。バックスウィングでは右ワキがしっかりと締まり、フォロースルーでは左ワキが締まる。
ワキの前を締めると腕と身体が連動しない!
ワキの前側を締めてアドレスすると、身体ではなく手や腕でクラブを動かすスウィングになりやすく、スウィング中にワキが開いて身体と腕の連動がなくなってしまう。
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【レッスンプロ情報】
●板橋繁
Gold One Golf Schoolディレクターオブゴルフ。全米ゴルフ教師インストラクター協会日本支部 (USGTF JAPAN) 主席試験官。1967年生まれ。日本体育大学大学院体育学修士課程修了。日体大ゴルフ部時代は同期の伊澤利光プロとともに活躍。卒業後は日体大ゴルフ部コーチ兼スポーツトレーニングセンターに勤務し、オリンピック選手とプロゴルフアーのトレーニングを指導。1995年に渡豪し、ヒルズ学園高校ゴルフ部監督に就任。ジュニアゴルフの育成と数々の勝利に貢献する。2002年からは、豪州のトッププロ養成学校 A Game Golf Academy 日本人担当コーチを務めた。運動力学を主体にした独自のコーチング理論とメンタルコントロール論を確立し、ツアープロのコーチングも担当する。
公開日:2021.04.21