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全年代の心の問題がターゲット!人間の心を守るための “臨床心理学”とはどんな学問?【臨床心理学】

Text:湯汲英史

心の健康のための学問

近年、子どもの成長途中で明らかになることが多い神経発達症群、大人がストレスなどで発症する統合失調症やうつ病、高齢者のアルツハイマー病といった心の病気にかかる人が増えています。厚生労働省の2017年の調査では、何かしらの心の病気を抱える人が約420万人いるとされており、これは日本人の約30人にひとりはいる計算になります。

こうした心の病気について、原因を探り、心の回復を支援するための専門知識や技法を学び、関連する研究を行うのが「臨床心理学」です。臨床心理学では、生まれてから死ぬまで、あらゆる年代の心の病気やそれに関連して起きる行動上の問題すべてを対象に、心の病気の予防、心の健康を取り戻すための支援、関係者への指導や援助などを実践するとともに、それらの方法を研究することを目的としています。

歴史的には、19世紀の心理学の黎明期までさかのぼることができますが、1896年にアメリカのL・ウィトマーが初めて「臨床心理学」という言葉を使い、同時期にフロイトの精神分析学が生まれたことで、ひとつの学問分野としての歩みを始めました。

その後、さまざまな心理療法の理論が統合されていき、第二次世界大戦後のアメリカで現在の臨床心理学の大きな枠組みができあがったとされています。

リア歩ステージと心理・行動上の問題に対する支援【臨床心理学】

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 臨床心理学』監修/湯汲英史

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 臨床心理学』
監修:湯汲英史

ADHDや学習障害、統合失調症やパニック障害などの言葉を耳にする機会はありますが、なんとなく心やメンタルの不調・病気と捉えてしまいがちな臨床心理学の分野。しかし紐解いていくと実はそれぞれの症状には特性や原因があり、子どもが抱えやすいのものから大人が抱えやすいものまで様々です。また、ストレスが原因で自分では気づかないうちに発症してしまうものも。本書ではそんな一見理解し難い「心の問題」の特性や症状を図解でわかりやすく解説します。最も大切なことはしっかりと特性を理解して自分と、そして他人と向き合うことです。「自分は他人がふつうにできることができない」「職場のあの人はどうも変に感じる」「子どもがじっとしていてくれない」こうした日常のもやっとした感情も、臨床心理学を知ることで理解が深まります。また、実際に現場で心の病気を抱えた人と向き合う公認心理士師の仕事についても紹介します。臨床心理学を通して「心の問題」について知ることで、自分や他人の特性がわかり、周囲と上手に付き合っていく方法を知ることができる一冊です。

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