乱闘時、プロ野球公式記録員は何を見ていた?
以前こんな場面がありました。2死満塁からピッチャーがデッドボールを与えました。得点したチームは喜ぶところですが、危険な球だったこともあって、乱闘に発展します。もちろんランナーはそれぞれ進塁しますが、おそらく球場のすべての人が乱闘にくぎ付けになっていたはずです。でも公式記録員である私が見ていたのは、三塁ランナーはちゃんとホームベースを踏むかどうか。もし乱闘のどさくさでホームベースを空過していて、守っているチームのアピールプレイがあったら、ランナーはアウ ト 。点は入らず、チェンジです。公式記録員をやっていると、いつの間にかこうした独特な視点で野球を見られるようになります。そしてまた、別の試合を見ると、新しい発見がある。だから公式記録員を10年以上やってきた今も、球場に行くのが楽しみです。
【書誌情報】
『少年野球 スコアのつけ方』
監修: 一般社団法人 日本野球機構(NPB)
“我が子が少年野球を始めた親御さん”にターゲットを絞った1冊。試合時にスコアブックを付ける役割が、選手のお母さんに依頼するチームが多いことから、スコアの付け方をゼロから解説します。モデルは全て小学生を使い、全て小学生野球のルールでの内容構成です。少年野球のスコア記載はプロ野球よりも様々なことが起こり、スコアを書く側からすると何倍も難しいもの。小学生で起こりがちなスコア記入例&プレーを、野球初心者のお母さんたちの声を拾って重点的に解説します。また、監修には日本野球機構(NPB)の現役公式記録員についていただき完璧な最高峰のスコアの付け方を伝授します。
公開日:2020.05.30
オススメ記事
PREVIEW
最終ホールの悲劇はなぜ起こる?【タケ小山のゴルフ超上達ノート】