中鎖脂肪酸で注目されたが…
ダイエット向きの脂質として一時注目されたのが、ココヤシの実から抽出した脂であるココナッツオイルです。
ココナッツオイルの特徴は、植物性油脂としては珍しく常温で固体の脂であることが挙げられます。25℃以上になると溶け始め、バターのようにパンに塗って使ったりできます。
このココナッツオイルの成分を見ると約9割が飽和脂肪酸で、なかでも中鎖脂肪酸と呼ばれる脂肪酸が大半を占めているのが大きな特徴です。
中鎖脂肪酸とは炭素のつながる数が8〜12個ほどのものを指しますが、比較的短めな分子構造のおかげで体内で消化・吸収されやすく、エネルギーとして消費されやすい特性があります。そのため、この中鎖脂肪酸が主成分のココナッツオイルは「体につきにくいオイル」として注目を浴びたのです。
一般的な脂質に含まれる脂肪酸はほとんどが長鎖脂肪酸で、中鎖脂肪酸はレアなので、その希少性も相まってココナッツオイルの人気に火を付けました。
とはいえ、ココナッツオイルの主成分は体の中で固まりやすい飽和脂肪酸であり、半分は長鎖なので摂り過ぎれば体脂肪が増えて太ってしまいます。オメガ6系に偏った食生活を改善する目的で、代わりにココナッツオイルを使う、といった用途に留めるのが無難でしょう。
ココナッツオイルの特徴
ココヤシの実から抽出した脂、常温で固体、25℃以上になると溶ける。肌に塗る美容クリームとしての用途もある。
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸が豊富
中鎖脂肪酸の特徴
C(炭素)の数が8~12個。すばやく消化されエネルギーとなる蓄積しにくい=太りにくい。
シリーズ累計250万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ
図解シリーズは、文章と分かりやすい図で解説という形で構成されているので、本が苦手な人にも理解しやすい内容です。
図解シリーズには、健康・実用だけではなく大人の学びなおしにピッタリな教養のテーマも満載。さくっと読めてしまうのに、しっかりとした専門家の知識を身につけることができるのが最大の魅力です!
気になる中身を少しだけご紹介!油料理を食べると「胃もたれ」するのはなぜ?
胃もたれの原因は油だけじゃない!?
10代、20代の頃はいくら脂っこいものを食べても全然平気だったのに、30代を過ぎたあたりから食後のひどい胃もたれや胸焼けで悩まされるように・・・・・・。これではせっかくの楽しい食事も思い出も台無しですよね。なかには油の摂取量に気を付けているにも関わらず、頻繁に胃もたれを起こしてしまう人もいるようです。この原因は何なのでしょうか?胃もたれや胸焼けの原因はズバリ「消化不良」です。本来、食事で食べすぎたものは胃で溶かされ、小腸に送られて消化、吸収されますが、これがうまく機能せず、食べ物が胃に留まり続けると胃もたれが起きるのです。
では、これを避けるにはどうするか。まずは食べ過ぎ、飲み過ぎに注意することです。どんな食事でも満腹になるまで食べたら、胃腸の処理が追いつかなくなるのは当たり前。とくにビュッフェ形式の食事や酒の席ではついつい胃袋の限界まで食べてしまいがちなので、いつもよりゆっくり食べることを意識して、「だいぶお腹が膨れてきたな」と感じたら、そこで箸を置くようにしましょう。この他、加齢や妊娠、ストレスなども消化機能低下の原因といわれています。食事の際に一緒のタンパク質を摂る、なるべく脂質量を減らすなど、胃腸が働きやすい環境を作ることでも胃もたれの予防、軽減が可能です。
★油と脂は何が違うの?
★油をまったく摂らない食生活を続けるとどうなるのか
★揚げ油の使い回しはからだに毒だった!?
★肉の脂身にはメリットがない?
などなど気になるタイトルが目白押し!
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
監修:守口徹
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脂質の話』
守口 徹
従来は高カロリーの代表として敬遠されてきた油ですが、最近では糖質制限の普及もあり、良質な油の種類や使い方に注目が集まっています。本書ではそんな脂質の働きから、ダイエットへの活用法まで、すぐに使える実用的な情報を幅広く紹介。「油って摂りすぎるとホントに太る?」「1日に必要な量と摂るべき油の種類って?」「摂らない方が良い油とは?」など、自分や家族の健康のために使える一生モノの知識が満載です!
公開日:2023.07.14