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日常にある物理学!水道は蛇口をひねるとナゼ水が出るんだろう?【すごい物理の話】

Text:望月修

蛇口は意外と興味深い?

蛇じゃ口ぐちハンドル、蛇口レバーと呼ばれる部分をひねるとふつうに水が出てきます。こんなときは、「なぜ水が出るのだろう」などと考えることはないでしょうが、人間とは勝手なもので断水になった途端に「どうして蛇口から水が出てこないのだろう」と頭をひねります。では、蛇口ハンドルを回しても水が出てこなくなるのはどうしてか? それはきっと以下の3つが原因です。

①冬の晴れた夜、放射冷却で朝方の気温が氷点下となり、水道管内の水が凍っているとき。家の中の蛇口は凍りついていないので回せるが、肝心の水が凍っていてそれが栓せんとなり配管内をふさぐため。②ポンプで加圧する配水の仕組みの場合、停電などが原因でそのポンプが動いていないとき。③水源から取水する施設でなんらかのトラブルで水を供給できない状態に陥おちいっているとき。

次に水を流す仕組みを考えてみましょう。水を流すのに必要な力とは、ダムなどのように高いところに水があるときの水の重さ(重力)とポンプで発生させる水を押す力(圧力)です。集合住宅での配水方式には、高いところに設置した配水塔から流す(重力利用)方法とポンプで加圧する方法があります

配水塔に水を貯めるのにポンプで水を汲み上げますから、いずれの場合にも停電になるとポンプが動かせないため水が出ないことになります。ただし、配水塔方式であれば、貯まっている水がなくなるまでは出ます。蛇口で水量が調節できるのは、蛇口ハンドルにつながっているスピンドルを回してコマ(ケレップ)パッキン(栓)を上下させることで、蛇口内の流路面積を変化させられるからです。

ハンドルを閉めれば隙間が狭くなり、開ければ広くなって水が通りやすくなるという仕掛けです。もちろん全閉すれば水は出てこなくなります。ですが、パッキンが劣化していると、全閉してもわずかな隙間があるときはポタポタと漏れるので、そんな経験したことがあるかもしれませんね。

蛇口の仕組み/単水栓【眠れなくなるほど面白い 図解 すごい物理の話】

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 すごい物理の話』著/望月修

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 すごい物理の話』
著:望月修

物理学は、物質の本質と物の理(ことわり)を追究する学問です。文明発展の根底には物理学の考えが息づいています。私たちの生活の周辺を見渡しただけでも、明かりが部屋を照らし、移動するために電車のモーターが稼働し、スマートフォンの基板には半導体が使われ、私たちが過ごす家やビルも台風や地震にも倒れないように設計されています。これらすべてのことが物理学によって見出された法則に従って成り立ち、物理学は工学をはじめ、生命科学、生物学、情報科学といった、さまざまな分野と連携しています。……料理、キッチン、トイレ、通勤電車、自動車、飛行機、ロケット、スポーツ、建築物、地震、火山噴火、温暖化、自然、宇宙まで、生活に活かされているもの、また人類と科学技術の進歩に直結するような「物理」を取り上げて、わかりやすく図解で紹介。興味深い、役立つ物理の話が満載の一冊。あらゆる物事の原理やしくみが基本から応用(実用)まで理解できます!

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