深いノンレム睡眠は、脳の休息時間
上質な睡眠を手に入れるには、正しい知識を学んだうえで、習慣化することが大切です。そもそも、人はなぜ眠るのでしょうか。
ラットを用いた断眠実験を行なうと、1週間をすぎたころには、毛が抜け、体温が下がり、やがて感染症を発症するなどして死んでしまいます。人間の場合、すぐに死ぬことはありませんが、十分な睡眠をとらないと、判断能力が低下し、体調も悪化してしまいます
睡眠は健康に生きるために欠かせないものです。とくに大きな仕事(役割)を、5つ担っています。
①脳をしっかり休ませ、体をメンテナンスする。
②自律神経やホルモンバランスを整える。
③記憶を整理して定着させる。
④免疫力を上げて抵抗力を高める。
⑤脳の老廃物を除去する。
①について、かつては「睡眠=単なる休息」と考えられてきました。しかし、脳活動が活発なレム睡眠があるとわかってからは、眠っているあいだずっと「完全な電源オフ」の状態になるのではなく、何かあればすぐに起動できる「アイドリングモード」があると考えられるようになりました。脳は、深いノンレム睡眠のときのみ休んでいるのです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』
監修:西野精治
ぐっすり、すっきりを同時に手に入れる。明日、人生最高の朝になる──。最先端の睡眠法で常識が変わる。今晩からできる睡眠革命! なかなか寝つけない、眠っても疲れがとれない、眠りが浅くて寝たりない──。多くの人が気になる睡眠のお悩み。スタンフォードに学ぶ最新の研究をもとに睡眠の科学的メカ二ズムを解明しました。つい人に話したくなる睡眠の新常識から、スムースな入眠のためのメソッド、睡眠習慣のつくり方まで、極上の眠りを手に入れる方法を、図解データとともにズバリ解説します。
公開日:2021.06.15