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なぜ集団で出した決定は的外れなことが多いのか?【社会心理学】

Text:亀田達也

集団による決定は偏ったものになりやすい

物事を決定する際、ひとりで決めるよりも、みんなで話し合ったほうが、より安全で無難な決定になりやすいと思いがちです。しかし、ストーナーの研究によると、実はそうでもないことが明らかとなっています。

この研究の中でストーナーは「選択ジレンマ質問紙の実験」というものを行います。これは「将来の保証はないが、高額な報酬が期待できる仕事に転職すべきか」といったリスクを伴う12の質問を行い、それぞれ成功率が何パーセントあればチャレンジすべきかを参加者に回答してもらうというものです。

この質問をひとりで回答してもらった場合の平均は男性が55.8%、女性は54.7%でした。つまり、男女とも50%以上の成功率がなければチャンレジすべきでないと判断したのです

次に男女をそれぞれ6人グループにし、全員で協議してひとつの回答を出してもらうという形にしたところ、男性グループは47.9%、女性グループは46.8%と、ともに個別に回答したときよりも、低い確率でもチャレンジすべきという結論になりました。

このように個人よりも集団で協議して出した結論のほうが、よりリスキーなものとなる現象を「リスキー・シフト」と呼びます。また、その後の研究で、メンバーに安全志向の人が多いと、集団での決定もより安全な方向に偏る「コーシャス・シフト」という現象が起きることもわかりました。

このように個人と比べて集団での意識決定が偏ることを「集団極化」といいます。集団極化が起きる理由としては同調行動や社会比較説といった、さまざまな説が提唱されています

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学』
監修:亀田達也

「社会心理学」は、心理学の中でも重要かつ人気のジャンル。個人同士の協力、競争、攻撃、援助など「他者との関係」、そして集団、組織など個人を取り巻く「社会との関係」をテーマとする「社会心理学」を、わかりやすく、かつ堅苦しくならないように図解・イラストを用いて紹介する。「社会現象と心理学」、「職場における心理学」「社会の在り方と心理学」など、現代日本において興味深く読めるような身近なテーマを立てて、さらにこれまで行われた心理実験と結果など、「心理学」全般の内容を誌面に取り入れて解説する。会社、学校、家庭、友人ーー集団や社会の中の個や対人関係の本質、行動原理を社会心理学から読み解く1冊!

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