たんぱく質は余すところなく使われる
3大栄養素の炭水化物(糖質)と脂質は、過剰に摂取すれば、脂肪として蓄積されてしまいます。ところが、たんぱく質は、内臓や血液、骨、皮膚、髪の毛、ホルモンなどの材料になるほか、筋肉のエネルギー源としても使われるなど多様な用途を持つのが特徴。ほとんどが脂肪になる前に消費され、しかも、余った分は尿(尿素)となって排出されてしまい体内には残りません。そのため、ある程度食べすぎたとしても、脂肪なりにくいとされているのです。
さらに、たんぱく質は摂取したエネルギーを効率的に消費します。これを「食事誘発性熱産生(DIT)」といい、食事で得た栄養素を体内で分解する際、体熱となって消費するエネルギーをあらわしたもので、数値が高いほどより多くのエネルギーを食後に消費しています。
その割合は糖質が約6%、脂質が約4%なのに対し、たんぱく質は何と約30%ものエネルギーをDITで消費。たんぱく質を含む食品をたくさん食べるほどエネルギー消費が高まり、結果として脂肪がたまりにくく、やせやすい状態になるのです。
なお、このDITは、筋肉量がある人ほど高くなるといわれています。食事や運動によって筋肉量を増やせば基礎代謝量の向上にも繋がり、DITとの相乗効果で、ますますエネルギー代謝のよい体になるはずです。
たんぱく質が消費される流れ
たんぱく質は消化・吸収されるとアミノ酸に分解され、筋肉などの材料や脂肪、エネルギー源に。余ったものは尿として排出されます。
たんぱく質はアミノ酸に分解され、組織の材料やエネルギー、一部は脂肪となって大部分が消費されます。
出典:『肥満治療の名医が教える 図解 内臓脂肪がごっそり落ちる食事術』
【書誌情報】
『肥満治療の名医が教える 図解 内臓脂肪がごっそり落ちる食事術』
著:土田 隆
「最近太ってしまった」、「色々な方法を試したけどなかなか痩せない」、「健康診断の数値も悪くなっている」……。運動不足やストレス、暴飲暴食など原因はさまざまですが、いつの間にかぽっこりおなかになってしまっていたり、病院でメタボの判定を受けてしまった、なんて方も多いのではないでしょうか。しかし痩せようと思っても思うように結果が出なかったり、ストレスから食べ過ぎてしまったり、なかなか継続するのは難しいもの。ですが、その状態を放っておくと内臓脂肪が蓄積して生活習慣病になったり、さらには重度の病へ発展することもあります。そんな悩みを持つ人に向けて、長年肥満治療を行ってきた医師が考案した、ストレス無く痩せてリバウンドもしない『内臓脂肪が落ちる最強プログム』を紹介します。そもそも今の現代人の食事量は多く、その結果として胃が大きくなってしまっていることもあるため、胃のサイズを正常化して自然と痩せていく体作ります。また、たんぱく質をしっかり取り、筋肉と代謝をアップさせて脂肪を消費するための本書オリジナル『内臓脂肪燃焼 万能ふりかけ』の作方も紹介!あらゆる食事に振りかけるだけで高たんぱく食に早変わりする魔法のようなふりかけで、みるみる体が変わります。そのほか、痩せるために必要な生活習慣や、代謝を上げるために一番鍛えるべき「広背筋」の鍛え方までしかあり解説します。誰でも簡単に痩せられて継続しやすいメソッドなので、体型が気になる方にはぜひ手に取って頂きたい一冊です。
公開日:2023.10.26