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地球の最期はどうなってしまうの?【宇宙の話】

Text:渡部潤一

地球生物は25億年後に絶滅の危機を迎える

最後に、地球のこれからについて考えてみましょう。鍵を握るのは太陽です。

太陽の寿命は約100億年と考えられていて、あと50億年ほどで終末期に入ります。すると太陽は「赤色巨星化」し、膨れ上がります。それにより表面積が広くなり、光量も熱量も増加し、放出されるエネルギーも増大。

その結果、太陽系の惑星は大気をはぎ取られたり、吹き飛ばされる可能性が考えられます。

当然、地球の気温も上昇します。

大気中の水蒸気が増加するとともに二酸化炭素が減少するので、植物が減って動物も生きていけなくなります。

25億年後には地球の気温は100度以上に達して、地球上のすべての生物が絶滅してしまうと考えられるのです。

そして太陽が現在の200倍まで膨張すれば、地球は太陽に飲み込まれることになります。

ただ、太陽の内部の構造についてはいまだわからないことが多いため、現段階では太陽のこれからについては予測することは難しいのです。

事実、地球は太陽に飲み込まれずにすむ、という説もあります。

一方で、天の川銀河そのものもいずれ、アンドロメダ銀河と衝突・合体すると考えられています。

コンピュータでシミュレーションしてみると、2つの銀河は約40億年後に衝突し、20億年かけて合体。もし正面衝突すれば、1個の巨大な楕円銀河になると予測されています。

しかし、銀河同士が衝突しても星と星の間は非常に距離があるため、星同士の衝突はないとみられています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 宇宙の話』
監修:渡部潤一 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1960年、福島県生まれ。 1983年、東京大学理学部天文学科卒業、1987年、同大学院理学系研究科天文学専門課程博士課程中退。東京大学東京天文台を経て、現在、国立天文台副台長・教授。総合研究大学院大学教授。太陽系天体の 研究のかたわら最新の天文学の成果を講演、執筆などを通してやさしく伝えるなど幅広く活躍している。主な著書は、『最新 惑星入門』(朝日新書)、『面白いほど宇宙がわかる15の言の葉』(小学館101新書)など。


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