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遺伝性の病気!腎臓の病気「多発性嚢胞腎」とは?【図解 腎臓の話】

Text:上月正博

注意しておきたい病気の数々

これまでにおもに慢性腎臓病について基本的なことを述べてきましたが、腎臓に関係する病気はそれだけではありません。たとえば遺伝性の病気である多発性嚢胞腎。水分の詰まった袋である嚢胞が腎臓に多数でき、それが腎臓を圧迫する病気です。

同じく遺伝性の病気として、アルポート症候群があります。難聴や視覚障害を伴う病気で、男性の症例が多いのが特徴です。また、単独の病気の名前ではありませんが、たんぱく尿が出て全身がむくむ病気の総称としてネフローゼ症候群があります。膜性腎症や糖尿病性腎症など慢性腎臓病になる病気も含まれますが、一時的に腎臓の状態が悪くなる微小変化型ネフローゼ症候群などもあります。

そのほか、腎臓がんや尿路結石も腎臓に関係する病気のひとつです。腎臓がんは全がんのなかで罹患数・死亡数ともに2~3%程度とマイナーながんですが、発見が難しく厄介な病気です。尿路結石は高尿酸血症の人に多く、身近にも比較的よくみられることと思います。

以上のように、腎臓の病気は生活習慣と関係なく発生するものもいろいろとあります。いつどこで発症するか、誰もがリスクを持っているわけなので、体調に異常が感じられたら早めに医療機関で検査するのが理想的といえます。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』著/上月正博

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 腎臓の話』
著:上月 正博

血液をろ過する、尿をつくる、水分や塩分、ミネラル量などを一定に保つなど、数々の重要な役割のある臓器『腎臓』。普段はあまり意識することはないものの、人間の体の中で非常に大きな役割を果たしています。しかし、加齢をはじめ、生活習慣病などで悪くしてしまうと、人工透析が必要になってしまうなど、健康寿命に直結する臓器でもあります。本書ではそんな腎臓を長く健康に保つために、腎臓の名医による、腎機能を正常に保ち、いつまでも健康でいられるコツを紹介します。『そもそも腎臓の役割って?』という基本的な知識はもちろん、1300万人以上いるといわれる『慢性腎臓病(CKD)』の話、さらに自分や家族に使える『腎機能を高める食事法』、『透析中もできる『腎リハ』』などをイラスト、図解でわかりやすく解説します。人生100年時代を長く健康に生き抜くために誰でも参考になる一冊です。

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