効率的なフォームは人によって異なる
「初心者はランニングフォームを気にするな」このようなアドバイスを送ると、驚く人もいるかもしれません。実際、多くのランニング指南書では、最初のステップとして正しいフォームを解説している書籍は珍しくありません。
しかし、効率的に走るための理想的なフォームは、人によって異なります。何故なら、人間のカラダは骨格や関節の状態、筋肉の量や柔軟性など、人それぞれ異なっているからです。そのカラダの状態に合わせて、自然と効率のいい動きをするのが人体というものなのです。
無理にフォームを矯正すると、かえってカラダの動きが非効率になってしまいます。とくに初心者ランナーは、走るためのカラダづくりが未完成の状態です。柔軟性が低い人に、柔軟性ありきのフォームを強し いれば、関節や筋肉に余計な負荷がかかり、故障を招く恐れすらあります。
初心者が修正すべきは、フォームではなくカラダです。ランニングや運動前後のストレッチを続けるうちに、筋力不足や柔軟性の低さは改善されていきます。そうして走るためのカラダづくりが進む過程で、自然とその人にとって最適なフォームへと近づいていくのです。
出典:『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』
【書誌情報】
『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』
著:中野ジェームズ修一
人気トレーナーによる最強の新しいランニングの入門書。多くのランナーが望み、目標とする「疲れないでラクに長く走れる」方法をはじめ、「健康のため、ダイエットのため」のランニング法など、目的別に効果的な走り方とポイントをわかりやすく図解で教える。ランニング未経験者でも気軽にはじめられるよう、シューズ選びから、正しいフォームやトレーニング法、距離を伸ばすための練習メニュー、ランニング前後のストレッチまで、ランナーが持つフィジカル面とメンタル面の悩み、疑問にすべて答える1冊。また、本書では目的別、体質別に、走るのにベストな時間帯などやその理由を解説し、最適な効果を得るための、とっておきの「タイミングランニング法」を教えます!!
公開日:2022.07.09