静かな環境で同じ動作を繰り返し、寝かしつけます
賢い子が育つポイント
●まずは赤ちゃんのまわりを静かにして同じ動作を繰り返し、寝かしつけてみましょう
●親が体力を使ったり、道具を使ったり、授乳して寝かしつけるのはあまりおすすめできません
眠たがっている赤ちゃんを寝かしつけるのに効果的な方法はあるのでしょうか。飛び抜けてよい方法というのはありませんが、まずは赤ちゃんのまわりを静かにし、心地よく単調なものにしてあげましょう。そうすれば、脳が発達途中にあるため、眠くても外の世界から入ってくる知覚の「雑音」をしゃ断できない赤ちゃんでも眠ることに集中しはじめます。 具体的には、静かな場所につれていき、ゆらゆら揺らしてあげるなど同じ動きを繰り返すとよいでしょう。赤ちゃんと一緒にロッキングチェアに座ったり、赤ちゃんを抱っこして歩いたりするのもおすすめです。
妊娠中、母親が動くたびに子宮のなかで揺らされていた赤ちゃんは、繰り返される動きを覚えています。またママのぬくもりも感じられるので、聞き慣れた声を聞き、なじみのあるにおいをかいだときと同じように赤ちゃんは心地よくなります。揺らしたり、あやしたりしはじめた途端に赤ちゃんが泣きだすこともありますが、優しくつづけるうちに落ち着いて、その動きを楽しむようになるでしょう。歌ったり、「シーッ」と繰り返しいって同じ音を聞かせるのも効果的です。一方で、体力を使う寝かしつけの方法には注意が必要です。目的は赤ちゃんを眠らせることで、親がくたくたになることではありません。わたしたち親が疲れきってしまうような寝かしつけのテクニックは、たいてい長つづきしません。
車やベビーカー、ベビーラックなど、乗りものを使う方法もあります。ただし、こうした道具に頼った方法は、簡単に赤ちゃんを寝かしつけられるかもしれませんが、赤ちゃんはすぐにこうした寝かしつけ方が大好きになって、ほかの方法では眠らくなってしまう場合もあります。赤ちゃんが体調を崩しているときや、ほかの方法がまったく通用しないときなど、どうしてもやむをえない場合の作戦としてとっておくのがよいでしょう。
また授乳する方法もあります。授乳には、疲れた赤ちゃんを落ち着かせ、集中できるようにする効果があり、確かに寝かしつけにぴったりの方法ですが、こちらも毎回頼ってしまうと授乳しないと眠らなくなってしまうためおすすめできません。最初の数週間は、おなかがすいているのか眠いのか、なかなか判断できないためやむをえなくても、3か月ごろになると、自然に眠くなったとき眠るのが赤ちゃんにとって一番よいのです。母乳やミルクで眠気は解消できないと赤ちゃんにわかってもらえるようにしましょう。
NAPSメソッドの利点のひとつは、赤ちゃんの睡眠のタイミングにうまくあわせれば、授乳やベビーカーなどに頼らず、より簡単に、自然に眠りにつけるようにしてあげられるというです。上に寝かしつけのテクニックについてまとめてみました。参考にしながら、自分の赤ちゃんにぴったりあっていて、親の負担にもなりにくい方法を見つけて実践してみましょう。
出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著
睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。
公開日:2022.09.07