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ローマ時代の水道橋のように、1000年以上も崩落しないアーチ型の橋のしくみとは?【物理の話】

Text:長澤光晴

作用・反作用の法則

ローマ時代の水道橋のように、アーチ型の建造物は古代からたくさんつくられてきました。

支えのないように見えるアーチ中央の石がなぜ1000年以上も崩落しないのか、そのしくみについて考えてみましょう。

アーチ型の橋を構成している石には、石の質量に比例した重力が鉛直下向きに働きます。石を持ち上げて空中で手を離すと落下しますが、堅くて平らな地面に置くと安定して静止します。その理由は、下図のように空中では石に重力だけが下向きに作用しているのに対して、地面に置かれた石は下向きの重力と地面からの垂直抗力を受けることになり、2つの力が釣り合っているからです。

ですから、アーチ中央の石を支えるためには、地面からの抗力に相当する力が必要です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 物理の話』
著者:長澤光晴  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1967年生まれ。東京理科大学理工学部物理学科卒業。北海道大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。東京電機大学工学部基礎教育センター・工学部環境化学科准教授、フランス国立極低温研究所(CRTBT)客員研究員(2001年)を経て、現在は東京電機大学工学部自然科学系列・工学研究科物質工学専攻教授。博士(理学)。日本物理学会所属。著書に『面白いほどよくわかる物理』(日本文芸社)がある。


水洗トイレ・冷蔵庫からジェトコースター、スケート、虹、オーロラ、飛行機、人工衛星・GPSまで身の回りにある物や現象のしくみが面白いほどよくわかる!文系の人でも理解できるよう、とにかくわかりやすく、またとにかく図を使ってうまく説明しました! 本書で扱ったテーマは、身の回りにそれとなくある物や現象です。それらの仕組みを知らなくても生きてはいけますが、知っていればなかなか楽しく暮らしていける、そんなものばかりです。物理の醍醐味は、いろいろな現象を少数の法則や定理そして少しの仮定で取り扱うことができるところにあると思います。

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