億り人になる人ってどんな人？ハイリスク・ハイリターンな投資を成功させる2つのパターンとは！？【ほったらかしで3000万円貯める！お金と投資の超入門】

〝億り人、億トレーダー〟にならなくてもいいんです！

「投資で成功」というと、株式やビットコイン、ＦＸ（外国為替証拠金取引）への投資などで億万長者の仲間入りをした〝億り人、億トレーダー〞と呼ばれる人たちをイメージする人は多いはず。でも、私たちも彼らのような成功をめざすべきなのでしょうか。こうした人たちは、まさにハイリスク・ハイリターンな投資をして成功した人で、二つのパターンに分けられます。

【パターン１】運に恵まれた人
大胆な性格で、運に恵まれた人です。株もビットコインもＦＸも、究極的には「上がるか下がるか」ですから、運がよければ儲かります。それがたまたまものすごい上昇率をともなうタイミングだったり、負ければ借金を負うほどのハイリスクな勝負をしていたときに、運がよければ成り上がることは可能です。

【パターン2】血のにじむような努力や分析、勉強を重ねた人
血のにじむような努力や分析、勉強を重ね、毎日お金を大きく減らすかもしれないストレスを抱えながら金融市場と向き合っている人もいます。朝から晩までマーケットに向き合い、常に情報を収集し、自分の取引を振り返っています。一般的には「投資はラクして儲かる」というイメージを持つ人が多いけど、むしろだれよりも努力している人です。短期間の投資で億万長者になるには、この二つのパターンのいずれか、あるいは両方を満たす必要があります。しかし、パターン１はマネしようとしてできるものではありません。再現性もないので、短期投資を続けるほどに資産を失うことにもなります。

一方、パターン２は、普通の人にはマネすることがきわめてむずかしく、マネできたとしても必ず成功できるわけではありません。短期投資で成功し続けるには努力が必要ですが、努力したからといって成功する保証はないのです。　結局、特別に幸運でもなく、努力を重ねる覚悟も時間もない普通の人が、短期間で一獲千金を叶かなえることは、まずムリです。投資で失敗する人の多くは、たいした努力もせずにこうしたリスクの高い取引に手を出して、資金を失っています。短期間で億万長者になる夢を持っているなら、あきらめるのが無難です。しかし、だからといって豊かな生活や安心できる老後を実現できないわけではありません。ムリなのは「短期間で一獲千金」です。そこをねらうのではなく、「時間をかけてそこそこ増やす」のであれば、ぐっとハードルが下がり、だれでも手の届く夢になります。

●カシコイ投資家は、自分が儲かる投資を実行する！
お金が減るのはだれだってイヤですから、「リスクはなるべくとりたくない」と感じるもの。しかし、そんな気持ちにつけ込んで、「元がんぽ本ん 保証！」「年利30％！」「絶対儲もうかる！」といった宣伝文句で投資を誘ってくる人や会社があります。自分のお金をどこに投資するかは、その人の自由です。ただ、投資に「絶対儲かる」とか「元本保証」はあり得ないことは肝に銘じておくべき。そのようなキーワードはすべて詐欺か犯罪のサインなので、聞く耳を持ってはいけません。百歩譲って魅力的な投資があるとしても、そんな話は自分で独り占めするほうがよっぽどトクで、わざわざ他人に勧めるのはおかしいと考えるべきです。　

資産を増やしたいのなら、自分で情報を入手したり、投資するための行動を起こしたりする必要があります。何も行動しない人にもたらされる投資の情報は、それを持ってくる側が儲かるものなのです。ちなみに本書で紹介する投資は、広告を打つ程度のアピールはしていますが、個別に電話をかけてきたり、積極的に勧誘してくることはまずありません。そんな人件費をかけられるほど儲からないからです。カシコイ投資家は、金融機関が儲かる投資ではなく、自分が儲かる投資を実行します。

【出典】『ほったらかしで3000万円貯める！ お金と投資の超入門』
監修：坂本綾子/ファイナンシャルプランナー（日本FP 協会認定CFP Ⓡ） 日本文芸社刊

監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム（良質な金融商品を育てる会）の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください！』（SB クリエイティブ）、『まだ間に合う！ 50 歳からのお金の基本』（エムディエヌコーポレーション）、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』（朝日新聞出版）などがある。