人間のささいな行動が生態系に影響を与える
地球上では、さまざまな生物が、周りの環境と関わりながらエネルギーをやり取りし、互いに影響し合いながらバランスをとって生きています。これが「生態系」です。生態系のなかで、落ち葉を虫が食べ、その虫をねずみが食べ、そのねずみをワシが食べるという具合に、生物が食べる・食べられる関係でつながっていることを「食物連鎖」と呼びます。
生態系は絶妙なバランスで成立しているため、少しの変化で崩れてしまいます。たとえば日本では、ペットとして飼われていたアライグマが逃げたり、捨てられたりして野生化し、東京都内でも見られるほど生息数を増やしています。雑食性のアライグマは、貴重な生物を食べてしまうほか、感染症を引き起こす可能性も指摘されています。
アライグマのように外国から持ちこまれた「外来種」が野生化し、その地域の生態系や、もともとすんでいた「在来種」に影響を与えるケースは、しばしば見られます。場合によっては、生物が絶滅してしまうこともあるのです。
人にとってはささいな行動でも、生態系にもたらす影響ははかり知れません。ペットを飼う、釣りをするなどの行動すべてに責任を持つことが大切です。
生態系と食物連鎖について
自然界では生物がお互いに影響を与え合って、バランスを保っています。そのため、ある生物が絶滅してしまったり、外来種として突然登場したりするとバランスが崩れ、生態系に大きな影響を与えてしまいます。
生態系
→人間もふくめ、いろいろな生物が影響を与え合って暮らしている
食物連鎖
→生態系の中の「食べる」「食べられる」関係
日本には、飼育や食用などの目的で外国から持ちこまれた外来種が、数多く生息しています。身近にいる外来種はなにがいるか考えてみるのも面白いかもしれません。
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出典:『親子で学ぶSDGs』著/笹谷秀光
【書誌情報】
『親子で学ぶSDGs』
笹谷 秀光 著
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公開日:2022.08.13
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