現場を深く分析した後は深く入り込んで勝負をしかける
自国の領内である散地では上下の意思統一に努め、戦闘は回避する。軽地では消耗を避けるためにもできるだけ目立たぬよう迅速に行動する。重地では城攻めを断念して進軍を優先させて素早く通り過ぎる。両軍がどちらも確保したがる争地には、何がなんでも先着し、敵に先着されたら攻撃は仕掛けない。
両軍ともに往来の自由な交地では各部隊の連絡を強固にし、前後が分断されないよう気を配る。四方に道の通じる衢地では諸侯と親交を結ぶ。足場の悪い泛地からは早く抜け出し、決して宿営しない。囲地では退路の確認を確実に行なう。死地では力戦する以外に生き延びる術がないので迷わず戦う。
これにつけ加えて孫子は、敵国領内に侵攻するときは最初から深く侵攻しなければならないといっている。入りかたが浅ければ兵が勝手に故国に逃げ帰る恐れがあるからでもあるが、別のいいかたをすれば、深く入り込まなければ、相手を本気にさせることができず、勝負に持ち込めないということ。入りかたが浅ければ、相手に守りを固める時間を与えてしまい、それでは攻め入った意味がなくなる。
一気に深く入り込めば、相手に守りを固める時間を与えず、味方も覚悟を決めるしかなくなる。総合戦力で圧倒的に勝る場合は別として、大胆に入り込むのが得策ということである。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 孫氏の兵法』 監修:島崎晋
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孫氏の兵法が出された時代は戦争の真っただ中でした。ですので、孫氏の兵法は「いかに勝負ごとに勝つのか」という点に集中しております。翻って現代社会に目を向けると様々な勝負ごとがあります。身近な例でいえば、受験戦争や職場での出世競争、スポーツ競技、自然災害の克服など、現代人は多くの勝負事を避けて通ることができません。
本書では、多くの人が知っておくべき「孫氏の兵法」について、徹底的に解説します。現代の社会にも十分に通用し、今なお多くの人が参考にしている孫氏が編み出した考え方を一緒に学び、厳しい現代社会に生きる上での活路を見出しましょう。
何事にも二面性があることを忘れてはいけない!
様々な教えがある「孫氏の兵法」ですが、ここでは「利に雑うれば、故ち務め信なる可し」という教えについて解説します。
物事には例外なく、「利益と害悪の両面」があります。利益だけに目を奪われていては、いつか必ず大きな失敗をするし、逆に害悪ばかりを気にしていると、何一つ事が進捗しませんしかし、知恵ある人間は、常に「利益と害悪の両面」を考慮に入れながら行動をするので、さしたる困難に直面することなく、物事を計画どおりに進めることができるのです。
過信せずに用心し続けることの大切さ
またこの部分で孫氏は、「過信は慎重さを失わせる」とも説明しています。人間は、どんなに教養や経験を積もうとも、それに比例して思慮深くなるとは限りません。むしろ過信に走る者のほうが多く、そこにつけ入る隙が生じてしまいます。ゆえに本当に見識のある人間は、聞き心地のよい言葉を並べ立てられたときは警戒心を募らせ、相手の術策にはまらぬよう用心します。
シリーズ累計220万部は伊達じゃない!豊富に使われた図解の圧倒的わかりやすさ
「図解 孫氏の兵法」」と銘打っているだけあって、図解がふんだんに使われています。
右ページに文章、左ページに図解で解説という形で全頁が構成。
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現代社会に役立つを考え方が満載の1冊!ぜひ『眠れなくなるほど面白い 図解 孫氏の兵法』をご一読ください!
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 孫子の兵法』
著者:島崎晋
新紀元前500年頃、孫武が勝負は運ではなく人為によるとし、その勝利の法則を理論化した兵法書。情報分析や見極め、行動の時機やリーダー論等、現代に通じるものとして今も人気が高い。「名言」を図解でわかりやすく紹介する。
公開日:2022.12.16