「間」を意識する
●座標を認識すると「間」が生まれる
脳が骨格の座標を認識して軸を獲得すると、そこに間の感覚が生まれます。これは本人特有のもので、海外では「間」は「distance(距離)」や「Timing(タイミング)」でしかありません。間には、角度や空間を把握する意味合いも含まれ、次に身体が移行する運動線をイメージする間合いがとれるかが重要になります。
●人は胸の感覚で距離感を測る
赤ちゃんは、お母さんに抱きつくことで、自分以外のものとの距離を感じ取ります。また、キャッチボールでは「胸に向かって投げて、胸の前でとりなさい」と言われるように、人間にとって胸の感覚はとても重要なものです。スポーツでは、この胸の感覚が、方向性や自分にとっての距離感をつかむことにつながります。
たとえば球技の場合、ボールを目で見るだけでは感覚が鈍り、身体は思った通りに動いてくれません。ところが胸がボールに向いていると、思い通りに動くようになります。胸のどの部分を優先させて感覚器として使うかは、4タイプによって違うため、それぞれのポイントでボールや目標物を見続ける意識を持ちましょう。
【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一
「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!
公開日:2021.05.21