ホルモンはわずかな量で働く潤滑油
体内環境を維持するため欠かすことのできない自律神経ですが、もう1つ忘れてはならないのが「ホルモン」です。瞬時に反応する自律神経とは違い、ホルモンは血液によって運ばれながらゆっくりと働きます。体のあらゆる場所から分泌される物質で、現在わかっているだけでも100種類以上あります。
例えば、腸と脳から分泌されるセロトニンには、心を安定させる、自律神経のバランスや腸内環境を整える、過食を防ぐなどの役割があります。ストレスを軽減してリラックスさせてくれるホルモンで、別名「幸せホルモン」とも。朝、太陽の光を浴びると分泌されますが、ストレスが続くと減少。セロトニンが不足したままだと、うつや不安障害、睡眠障害になることがあります。
このほか、様々なホルモンが体の機能がスムーズに働くための潤滑油になっています。ホルモンはごく微量で効果を発揮しますが、血液中には水を張った50mプールにスプーン1杯ほどの量しかありません。健康維持のため、色々な機能を調節してくれるホルモンですが、バランスが乱れると心や体に影響が表れるので注意が必要です。
出典:『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』工藤孝文
【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』
工藤 孝文
本書ではこころやカラダの健康法などで数々の著書を持つ、健康の専門家である医師による、誰でも簡単にできる“毒出し法”を紹介します。病院で調べても原因がわからない『メンタルから来る体の不調』、内臓脂肪、コレステロール、血糖値、高血圧といった『生活習慣から来る体の不調』など、『こころ』と『からだ』両方の原因による不調の解消法をたっぷり掲載します。自律神経の乱れやうつのような症状を感じている人にはこころの毒出しになる、『飲むだけで安眠をもたらす飲み物』や『自律神経が整う食べ物』など、誰でもできるストレス解消法を掲載します。
公開日:2023.04.05