寝る前のホットミルクより効果が高い
夜、布団に入ってもなかなか寝つけないとき、温めた牛乳を飲むとよく眠れると聞いたことはありませんか。これは、カフェインを含まない温かい飲み物を飲むと体温が上昇し、その後体温が下がっていく過程で眠気を誘うという昔ながらの知恵。お腹が空いて寝る前に何か食べたくなったときも、熱々のホットミルクを飲むと満腹中枢を刺激してくれるので、夜食を食べずに乗り切れます。
でも、牛乳は夜飲むより朝に飲んだほうが、安眠効果が高いのです。牛乳には体内で生成できないトリプトファンという成分が含まれていて、セロトニンのもとになります。セロトニンは先にお伝えした通り心のバランスを整えてくれるホルモンの1つで、このセロトニンが、さらに睡眠ホルモンであるメラトニンへと変わります。
だから、牛乳が安眠に役立つのですが、体内に入ったトリプトファンがメラトニンとして分泌されるまでには14~15時間ほどはかかります。つまり、夜寝るときにメラトニンを分泌させるには、牛乳は朝に飲むのがおすすめというわけです。しばらく続けていると、寝つきがよくなってぐっすり眠れていることに気づくでしょう。
出典:『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』工藤孝文
【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』
工藤 孝文
本書ではこころやカラダの健康法などで数々の著書を持つ、健康の専門家である医師による、誰でも簡単にできる“毒出し法”を紹介します。病院で調べても原因がわからない『メンタルから来る体の不調』、内臓脂肪、コレステロール、血糖値、高血圧といった『生活習慣から来る体の不調』など、『こころ』と『からだ』両方の原因による不調の解消法をたっぷり掲載します。自律神経の乱れやうつのような症状を感じている人にはこころの毒出しになる、『飲むだけで安眠をもたらす飲み物』や『自律神経が整う食べ物』など、誰でもできるストレス解消法を掲載します。
公開日:2023.04.15