心身の栄養補給でストレスを緩和
睡眠の覚醒のリズムは、ホルモンだけでなく自律神経のバランスにも大いに関わっています。自律神経失調症などの治療で効果を発揮する漢方医療の観点から、心の不調を解消して安眠に導く食材をとり上げましょう。漢方では、イライラしたり気分が落ち込んだりするのは「気」や「血」が不足している状態と考えます。
そんなときは、しらすがおすすめ。しらすは体に色素がない白い稚魚の総称で、さっと釜茹でしたものは「釜揚げしらす」、それを干したものを「しらす干し」、しっかり乾燥させると「ちりめんじゃこ」と呼びます。しらすはたんぱく質をはじめ、脂質、ミネラル、ビタミンをバランスよく含んでおり、「気」「血」を補って自律神経を整え、ストレスを緩和する効能があります。
また、大豆も「気」「血」「水」を補いつつ、自律神経の働きを正常に保つ働きがあり、ストレスによって生じる様々な不調の改善に効果を発揮する食材です。この2つ以外にも、ウナギや牛乳、れんこんなど、自律神経失調症の症状を緩和するといわれる食材は豊富にあり、それらの食材と組み合わせることで、さらなる効果に期待できます。
出典:『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』工藤孝文
【書誌情報】
『専門家がしっかり教える 健康図解 毒出し』
工藤 孝文
本書ではこころやカラダの健康法などで数々の著書を持つ、健康の専門家である医師による、誰でも簡単にできる“毒出し法”を紹介します。病院で調べても原因がわからない『メンタルから来る体の不調』、内臓脂肪、コレステロール、血糖値、高血圧といった『生活習慣から来る体の不調』など、『こころ』と『からだ』両方の原因による不調の解消法をたっぷり掲載します。自律神経の乱れやうつのような症状を感じている人にはこころの毒出しになる、『飲むだけで安眠をもたらす飲み物』や『自律神経が整う食べ物』など、誰でもできるストレス解消法を掲載します。
公開日:2023.04.17