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細胞における大発見をした偉人!シュライデンとシュワンの「細胞説」とは?【図解 解剖学の話】

Text:坂井建雄

顕微鏡を得た新しい解剖学

肉眼で見ることができなかった、生物体の微少な世界を目にすることができるようになったのは、顕微鏡の技術が大きく貢献しています。顕微鏡は16 世紀末に発明され、19 世紀になって徐々に進歩し、1850 年以降には飛躍的な発展を遂げます。その背景には、顕微鏡を使って研究すれば、ヒトや動物の体のなかに意味のある構造を見つけ出すことができるはずだという、学者たちの大きな期待があったのです。

顕微鏡を使って、生命の最小単位である細胞を描き、その図を最初に世に示したのは、17世紀後半に活躍したイギリスの自然哲学者・物理学者のロバート・フック(1635 ~1703)です。フックはワインのコルクを薄くスライスし、その断面を顕微鏡で観察し、小さな部屋が多数あるのを発見。これをcell(小部屋の意味)と名付けました。この言葉は、英語で細胞を意味する「cell(=セル)」のもとになっています。

その後、細胞が植物組織内の単なる空間ではなく、生命の単位であることが明らかになったのは、19世紀のことでした。顕微鏡を用いた研究技術の発展をもとに、解剖学を変革する発見となった1つが、ドイツのマティアス・ヤコブ・シュライデン(1804 ~1881)と、テオドール・シュワン(1810~1882)による細胞説です。植物学者のシュライデンは、1838年に植物体の基本構成単位が「細胞」であるという考えを示しました。

その翌年、解剖学者のシュワンが動物組織についても同じことを主張し、動物も含めた細胞説として完成させたのです。細胞が増殖する機構に関するシュライデンとシュワンの説は、のちに訂正されましたが、彼らが唱えた細胞説は、生物体内に細胞という自立的な生命単位を認める大発見となりました。

骨格を構成する主な骨『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』

シリーズ累計300万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ

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気になる中身を少しだけご紹介!耳はどんなふうに働いて音を感じるの?

空気の振動を電気信号に変換させ聴覚を生む

いくつもの器官を通って脳に辿り着く

耳の最初の役目は、音を集めることで、そのはたらきをしているのは外側に張り出している「耳介」です。耳介は、音を集めるアンテナで形がぼこぼこしているのは、音を正確に聞き取るためだといわれています。音の正体は音波という空気の振動です。耳介で集められた音波は、外耳道を通り、その先にある「鼓膜」にぶつかると、今度は鼓膜を振動させます。振動は、鼓膜の先にある「耳小骨」というヒトの体のなかで最も小さい骨に伝わります。耳小骨の先には、渦巻き状の「蝸牛」があり、振動が伝わると、なかにあるリンパ液が振動し、蝸牛のなかにある有毛細胞をふるわせます。この有毛細胞はピアノの鍵盤のように音程順に並んでいて、感知した振動の内容を電気信号に変換します。それが神経を通って大脳に伝わり、音として認識されるのです。

耳が遠くなるのは、有毛細胞の衰えが原因

年を取っていくと、耳から入った音が脳に辿り着くまでの間に、さまざまな問題が発生するようになります。なかでも耳が遠くなる最大の原因は、蝸牛にある有毛細胞の衰えです。有毛細胞は蝸牛の入口に近いほど高い音、奥に行くほど低い音に反応するしくみになっていますが、どんな音も同じように入口から入ってくるので高い音を担当する細胞ほどダメージを受けやすくなります。そのためヒトは、年を重ねるごとに高い音から聞こえにくくなっていきます。

音波が聴覚に変わるしくみ

①音波が鼓膜に届き、鼓膜が振動する
②耳小骨が鼓膜の振動の力を増幅する
③ふるえが蝸牛のなかを巡り、電気信号に変わる
④電気信号が内耳神経を通って脳に伝わる

耳はどんなふうに働いて音を感じるの?『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』

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解剖学は,医師や看護師、整体師、介護士、栄養士など医療・健康職や、トレーナー、ヨガ指導者など、スポーツ関係者が身に付けておくべき専門知識で、資格試験の科目です。いま、多くの人が勉強している解剖学のディープな面白さを、一般の人に向けて、ゆるくて楽しいイラストを使い、わかりやすく図解します

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 解剖学の話』
著:坂井 建雄

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