グリップの練習に最も多くの時間を費やそう!
「世の中で80を切れないゴルファーのほとんどが悪いグリップをしている」
これは、マスターズで2回の優勝を誇るベン・クレンショーの言葉です。ほとんどのゴルファーはクラブを曖昧に握っていますが、グリップを正確に握らなければいいショットは生まれません。
グリップはゴルフにおけるすべての面に影響します。グリップを見ればそのゴルファーのレベルがわかる。そう言われるほどにグリップは、プロ、アマ問わず、ゴルファーの永遠のテーマです。
毎回同じようにクラブを握っているつもりでも、その日の体調によっても微妙に変わっているものです。プロですら、グリップを握った瞬間に「今日はしっくりこないな」「なんか打ちにくいな」と調子を崩すことがあります。
グリップはそれだけ繊細な要素なのです。グリップの練習は、テレビを見ながらでも、クラブさえあれば場所を選ばず行えます。いつでも同じようにクラブを握るためにも、グリップ練習に多くの時間を費やすべきです。
私の生徒さんには、最初のレッスンでその人に適したグリップを教えたら、翌々週くらいまではレッスンに来ないでほしいと伝えることがあります。決して教えることが面倒だからではありません。まずは正しいグリップを理解して、毎日5分でもいいからくり返し握って、その感覚をつかんでもらいたいからです。
ほとんどのゴルフ雑誌や書籍では、冒頭でグリップを取り上げていますが、ほんの触り程度ですぐにスイングに展開します。また、多くのゴルファーはグリップのページを軽視したり読み飛ばしてスイングのページばかりを読みたがります。すでにグリップは習得していると思い込んで、グリップではなくスイングのなかに上達する秘訣があると考えているからでしょう。
しかし、どれだけスイングを改善しても、グリップが正しくなければいいスイングにはなり得ません。逆に、グリップが正確に握れてさえいればいいショットが打てるのです。
「スイングよりグリップ」
このことに気づき、グリップの練習に重点を置くことが、スコアアップの近道です。
【書誌情報】
『動画解説版 グリップを直すだけでゴルフが変わるから「もう一度練習してみよう」と思える:動画でわかる、見つかる自分のベストグリップ!』
著者:松吉 信
ゴルフは自分の手でボールを打つのではなく、クラブで打つスポーツ。手は自分の身体とクラブをつなぐ唯一の部位だが、大半のアマチュアゴルファーはクラブや身体の動きに気を取られ、手元の感覚を軽視しがちだ。 そのことでミスショットが増え、スコアアップができないでいる。つまり、自分にとって正しいグリップで握っていないから思うようなショットが打てないのだ。 正しいグリップでなければ、身体のに歪みが出て余計な力が入り、スイングは崩れ飛距離も出ない。クラブの握り方が悪いままでは、いくらスイングを直そうとしてもゴルフの上達は無理ということだ。ということはグリップがよければゴルフがうまくいく、と言っても過言ではない。 この本は、ゴルファー自身にとって最適なクラブの握り方を見つけるための考えや方法を一冊にまとめたもの。その方法や身に付けるための練習ドリルを、QRコード付動画を中心にわかりやすく紹介する。
公開日:2021.05.22